前回は、ひざの痛み対策のための「サプリメントの有効性」について説明しました。今回は、関節の働きに不可欠な「グルコサミン」と「コンドロイチン」について見ていきます。

70%が水分で占められている「関節軟骨」

ひざの関節軟骨の約70%は水分(関節液)で占められています。そして、保水力の高い「プロテオグリカン」という成分が、太くて丈夫な「コラーゲン線維」にからみついて、ひざ関節の弾力を保っています。

 

プロテオグリカンは、コア(核)となるたんぱく質にコンドロイチン硫酸、ケラタン硫酸、ヒアルロン酸などの成分が結びついたもので、体積の何倍もの水分を含んでいるスポンジのような存在です。

 

水の中でスポンジを握ると水分が押し出され、手を放すとスポンジの中に水分が吸い上げられます。それと同じように、プロテオグリカンの働きのおかげで関節軟骨はいつも水分で満たされており、何らかの動作をしてひざに圧力がかかると水分が押し出されて圧力が分散され、圧力がなくなると再び戻るのをくり返します。

 

こうしてひざ関節は、日々の活発な動きにうまく順応して衝撃に耐えているのです。しかし、変形性膝関節症にかかってしまうと、このプロテオグリカンとコラーゲン線維の生産が間に合わなくなり、関節軟骨の成分バランスが大きく崩れます。

 

そして関節軟骨はとたんに衝撃に弱くなり、簡単に裂けたり砕けたりしてしまいます。このプロテオグリカンを生産するのが、グルコサミンの大切な役割です。

 

【図表1】 軟骨模式図

「プロテオグリカン」の合成に欠かせないグルコサミン

グルコサミンは、グルコース(体がエネルギー源とする糖分)とグルタミン(アミノ酸の一種)から構成されたアミノ糖です。関節軟骨だけでなく骨、血管、皮膚など全身の結合組織のプロテオグリカンを合成します。

 

そしてコンドロイチンは、プロテオグリカンの中に含まれる成分であり、糖が鎖のようにつながってできたムコ多糖類の一種で、ひざ関節の水分を保つ働きをします。

 

そのほか、関節軟骨を分解してしまう悪い酵素の活動を妨げたり、プロテオグリカンやコラーゲンの生成を促したりします。また、カルシウムの代謝や血中コレステロールの除去に関わり、骨粗鬆症や動脈硬化・高血圧を予防する働きもあります。

 

グルコサミンとコンドロイチンはともに、私たちが健康なひざ関節を保つ上で欠かせない成分なのです。

 

【図表2】 関節軟骨の構成成分

 

【図表3】 グルコサミンとプロテオグリカン合成

本連載は、2016年6月29日刊行の書籍『その痛みやこわばり、放っておくと危険! ひざに「! 」を感じたら読む本』から抜粋したものです。記載内容は予防医学の観点からの見解、研究の報告であり、治療法などの効能効果や安全性を保証するものではございません。

その痛みやこわばり、放っておくと危険! ひざに「!」を感じたら読む本

その痛みやこわばり、放っておくと危険! ひざに「!」を感じたら読む本

橋本 三四郎

幻冬舎メディアコンサルティング

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