話を短くまとめることで伝わりやすくなる
TVのニュースは、冒頭に「リード文」というニュース全体を短く要約したものがあり、その後にニュースの詳しい内容を説明する構成となっています。
リード文:「今日未明、神奈川県川崎市の東名高速道路下り線で、乗用車10台がからむ事故がありました」
〈画面が東名高速の映像へと変わり〉
本文:「事故があったのは、…」
と続きます。
ニュースキャスターがカメラに映っている冒頭部分「今日未明、神奈川県川崎市の東名高速道路下り線で、乗用車10台がからむ事故がありました」が「リード文」です。
そして、リード文が終わると画面はニュースキャスターの顔から東名高速の映像へと変わり、ここからがニュースの本文となります。
このニュースのリード文は、私が読む速度で8~9秒、文字数にして42文字です。
だいぶスッキリした文章ですので、聞いていても理解できますし、読む場合も読みやすくなります。
もう1つ。実際にあった、ある日のニュース原稿を見てみましょう。
「3年ぶりに行動制限がない今年の大型連休。5日はふるさとや行楽地で過ごした人たちのUターンラッシュで、各地の高速道路や空港が混雑しました」
(2022・5・5 NHK webニュースより引用)
最初の「3年ぶりに行動制限がない今年の大型連休」が19文字。次の「5日はふるさとや~」が47文字です。この2つの文で構成されるリード文を読むと、私の読む速度ですと13秒です。
どちらもスッキリとした文章で、読みやすいですね。
一文は短いほうがよいとは言いましたが、10文字とか極端に短すぎる場合は、文章の流れが悪くなり、稚拙な文章になりますので、短すぎることにも注意が必要です。
話が長くなるのを防ぐための1文(1フレーズ)の文字数は50文字まで、時間にすると10秒以内におさめるのがよいです。
■今日の1トレ
1フレーズを50字以内、時間は10秒以内にする
阿部 恵
合同会社Confill
代表