投資用として採算が合うのは「中古マンション」
「新築と中古はどちらが投資用に向きますか?」
これもよく聞かれる質問です。結論から言いますと、適正価格のものであれば、どちらを購入しても構いません。質賃料利回りから逆算した価格で買えるものがある場合は、新築を購入することも選択肢のひとつです。
2016年現在の市況では新築マンションの価格が高騰しているため、結果的に中古マンションのほうが投資用として採算の合うものが圧倒的に多くなっているだけのことです。
ただし、それぞれメリット・デメリットがあります。
中古の築浅は修繕費の上昇などの心配が当分いらないというメリットがありますが、利回りが低いというデメリットがあります。
新築は、修繕費上昇の心配がないというメリットのほかに、諸費用が中古ほどかからないというメリットもあります。しかし、現在は価格が高騰しているため利回りが低く、中古の場合のようなオーナーチェンジ物件もないため、高い手数料を払うサブリースにしない限りは入居者募集の手間も発生し、すぐに稼働ができないなどのデメリットもあります。
中古の場合は、将来的に修繕費のアップや改修費など、考慮すべき内容が増えます。そのため、購入時に慎重に選定する必要がありますが、現在の市況では中古マンションをお勧めしています。
「新築」として入居者を募集できるのは1回だけ
中古マンションのメリットには以下のような点が挙げられます。
●価格が安い
中古物件を狙う一番のメリットは、新築に比べて適正価格のものが多く、さらに販売価格が安いものが見つけやすいということです。
新築のマンションでも適正な価格で購入できるものがあればそれに越したことはありませんが、中古は新築と違い一戸一戸ばらばらに売りに出るので、お買い得な物件が見つかる可能性が高いのです。
もちろん、新築を賃貸に出せば、高めの家賃収入が期待できます。しかし、新築として入居者を募集できるのは最初の一回だけです。中古でも賃料は大幅には下がりません。賃料は築年数よりも駅からの距離と立地に一番影響を受けるからです。
●好立地物件
都内の好立地と言える場所は限られています。特に私は立地にこだわり、都心の主要駅の駅近物件しか購入候補にしていません。
新築では手に入りづらい好立地のマンションを購入できるのも、中古ならではのメリットです。
●物件の現在の状況が見える
新築の場合、たとえ家賃設定が高くても、実際にその賃料で借り手がいるかは募集してみるまでわかりません。
一方、中古物件はすでに歴史があるため、今までのレントロール(賃貸履歴)や建物の管理状況など、物件の現在の状況を確認することができます。買ってみて「こんなはずではなかった」と後悔する可能性が低いのも、中古のメリットです。