グロース株が上がり続けているなか、マネーバブル相場はいつまで続くのでしょうか? テスラ株とビットコインの動向を指標にすることでバブル崩壊の時期がわかると、ストラテジストの菅下清廣氏はいいます。データから紐解いていきましょう。
テスラ株の推移を分析
まず、テスラの株価はわかりやすい。[図表1]の日足のチャートを見てください。ナスダックは去年の11月に天井を打っていますから、これを見ると1200ドルをちょっと超えたところで、きれいなダブルトップになっています。
それで、下がってきて、直近の安値は700ドルをちょっと下回ってきたのがいやな感じです。M字型のダブルトップ。そして、直近の安値をいま割り込んできて630ドルぐらいになっています。これは完全に下回ったとはまだ言えません。一時的に下回っても戻せばいいわけです。しかし、もう危ない。もしかしたら、もう土俵の外に足が出ているかもしれないという感じです。
もう1つの[図表2]のテスラの株価の2年の週足を見てください。
なぜ2年の週足を取っているのかというと今回の相場は2020年から始まっているからです。だから、コロナバブル相場のときから始まったテスラの株価の動きは、これを見れば一発でわかる。
なんと2020年の初めのほうは、まだ100ドルぐらいだった。それが1200ドルになりました。1番の安値からは、この2年ちょっとで20倍以上になりました。これが上昇第1波です。1回落ちて2波があった。いま700ドルを割り込んできていますが、この相場の半値押しはどこかというと890ドルなんです。それを下回ってきています。
マネーバブルの宴の第1幕が終わったということになると、テスラは600ドルまで下がる。これが波動です。まだ引き戻す可能性は残っていますが、テスラの株価に関しては、天井をつけた可能性がある。
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スガシタパートナーズ株式会社 代表取締役社長
学校法人立命館 顧問
近畿大学世界経済研究所 客員教授
投資家、ストラテジスト(投資戦略家)。
ウォール街での経験を生かした独自の視点で相場を先読みし、日本と世界経済の未来を次々と言い当ててきた「富のスペシャリスト」として名を馳せ、「経済の千里眼」との異名も持つ。経験と人脈と知識に裏打ちされた首尾一貫した主張にファンも多く、政財界はじめ各界に多くの信奉者を持っている。
著書に、ベストセラーとなっている『今こそ「お金」の教養を身につけなさい』(PHP研究所)、『最速で最大の結果を出す! 2022年版投資家が選ぶ「成長株」50銘柄』(KADOKAWA)、『史上最大のスーパーバブル相場で「大化け株」をつかみなさい』(徳間書店)、最新刊の『株は波動が9割』(実務教育出版)など多数。
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