(※写真はイメージです/PIXTA)

自然に人口が減っていく現象は、これまで人類として経験したことのない大きな変化です。しかし、「今そこにある危機」としては認識されていません。わたしたちは個人で抗うことのできない大きな渦の中に吸い込まれつつあるのです。公認会計士の千日太郎氏が著書『50歳からの賢い住宅購入』(同文舘出版)で解説します。

認識されていない、今そこにある危機

幸福になるための条件として、お金と個人資本について長くお話してきました。最後は、お金と両輪で幸福の条件となる「絆」とその土台となる「社会資本」についてお話しなければなりません。「絆」は、わたしたちが大災害に見舞われたときにも頻繁に発せられる合言葉ですが、少子高齢化社会もまたそれに匹敵する、いやもしかしたらそれを超える大災害かもしれません。

 

飢饉や伝染病、戦争でもなく、自然に人口が減っていくという現象はこれまで人類として経験したことのない大変化ですが「今そこにある危機」としては認識されていません。静かに、ゆっくりではありますが個人では抗うことのできない大きな渦の中に吸い込まれつつあるのです。そしてその渦を作っているのは、他でもないわたしたち自身です。

 

そうした危機的な環境下を生きるために大事なことは、個体として世間や社会から孤立しないことです。人間は一人では生きていけないというごく当たり前のことですが、少子高齢化社会の危機は、「今そこにある危機」として認識しにくい危機であるものの、大災害級の危機であり、そんな状況下の孤立は死につながるのです。

 

そのたとえ話として、スタジオジブリ制作の「火垂るの墓」を引用したいと思います。野坂昭如著の短編小説を原作としたアニメ映画です。ここから映画のネタバレとなりますが、公開の1988年から何度も地上波テレビで放映されているので、観たことのある方も多いのではないでしょうか。

次ページ少子高齢化社会において幸福の条件となる「絆」

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    ※本連載は千日太郎氏の著書『初めて買う人・住み替える人 独身からファミリーまで 50歳からの賢い住宅購入』(同文舘出版)から一部を抜粋し、再編集したものです。

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    千日 太郎

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