経営者として後ろめたいことをなくす大切さ
福利厚生や職場の環境づくりは、長く働いてもらうためには最低限必要なことだと考えています。
例えば長時間労働でサービス残業があり、有給休暇は未消化といった状況であれば、もっと頑張ってとは言えませんし職務態度を注意することもしづらくなります。残業代は1分単位できちんと払い、有給休暇取得率を高め、労働時間は8時間以内という職場環境を整えて初めて、経営者はスタッフに「もっと頑張ってね」と言いたいことが言えるわけです。
隠したいことやあいまいなこと、指摘されたら困るようなことをすべてクリアにして環境を整えることは、スタッフと対等に話ができるための大前提です。
勤務時間をあいまいにするなどといった後ろめたいことがあるとこちらの本心を相手に伝えることはできませんし、相手の本心も引き出すことはできません。コミュニケーション不足になるのです。
こちらのできることをとことんやって、そのうえで私はこうしてほしいと伝えれば、たいていの人は分かってくれます。本当の気持ちを伝えれば、相手も心を開いて話をしてくれます。
女性スタッフの働く環境を良くするために最初にしたことが、給与や1分単位の残業代、有給休暇、夏期冬期の休暇、社会保険、そして退職金といった福利厚生を一から見直すことと、診療時間の終わりを夜8時から夕方6時に変えて、6時半にはスタッフが退勤できるようにしたことです。
診療時間を変えた理由はやはり女性スタッフに長く働いてもらうためです。
夜8時まで働かせておいて「子どもを言い訳にしないで頑張ってね」とは言えません。それに夜の8時まで働くといった条件では人員の確保が難しくなったこともあります。6時までの診療時間で募集すれば応募があり人員を確保することができるようになりました。
福利厚生の環境整備や人員を多めに確保することは、経営者の後ろめたさをなくしてスタッフに思ったことを言いやすくするためやスタッフと心を開いて話すためにも必要なことなのです。
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