不動産仲介業で蔓延する顧客への「背信行為」の実態
不動産の売却を仲介業者に依頼したにもかかわらず、買い手が見つからず物件がなかなか売れないという悩みをもつ方は少なくありません。売れない理由をいくら担当者に尋ねても、「いろいろと広告・宣伝を打ってはいるのですが反響がなく……」と煮え切らない返事をされるばかりです。
しかし、いざ蓋を開けてみると、実は仲介業者が売主のあずかり知らぬところで自分たちの利益を重視し、恣意的に物件情報の流れを操作していたという話は珍しくありません。具体的にいうと、例えば他社から「内見希望者がいる」という問い合わせがあったとしても「実はもう他の方と売買取引することが決まっているので」と、平然と嘘をついて問い合わせを断るのです。
なぜこのような行為に及ぶかというと、自分たちの利益を重視する不動産会社は売主からの手数料だけでなく買主からの手数料も稼ぎたいため、自分たちで買主を見つけたいという狙いがあります。そのため売主にとってプラスになる話が舞い込んできても双方から手数料が得られない場合は、その話を断るのです。
信じられないような話かもしれませんが、こういった商慣習が当たり前のように横行しているため理想の不動産売却をできずに悩んでいる方たちがいるのです。
この他にも、希望価格では買主が見つからず不動産会社から値下げを提案されている方や、すぐにでも売却したいのに業者が全然動いてくれないと不満を抱く方もいます。これらの場合は、もし売却することができても買主が見つかるまでのプロセスや販売価格が決定した経緯について十分納得することができずに、売却後に「ベストな売却ではなかった」と後悔する結末を迎えかねません。