(※写真はイメージです/PIXTA)

本連載は、三井住友DSアセットマネジメント株式会社が提供するデイリーマーケットレポートを転載したものです。

香港ハンセン指数は6%下落

■中国では22日に5年に一度の共産党大会が終了し、翌23日には一中全会と呼ばれる重要会議で新しい共産党指導部が発足しました。それを受けた24日の香港ハンセン指数は6%急落し、上海総合指数は2%安となりました。

 

(注)データは2021年10月1日~2022年10月24日。 (出所)Bloombergのデータを基に三井住友DSアセットマネジメント作成
中国株式市場の推移 (注)データは2021年10月1日~2022年10月24日。
(出所)Bloombergのデータを基に三井住友DSアセットマネジメント作成

 

■これは、新指導部の顔ぶれが習近平氏に近い人物が多く登用された上、習氏の後継者が見当たらないため、権限が一段と集中し、経済の統制色が強まるとの懸念が高まったためと考えられます。また、人民銀行の易総裁等、金融市場からの評価が高かったメンバーが退任の見通しとなったことも嫌気されている模様です。

市場参加者が期待する政策変更は先送りに

■今回の新指導部人事を見ると、習近平国家主席の考え方に近い人物で固められているため、習近平氏がこれまで進めてきた各種の政策は当面継続される見込みです。それらは、ゼロコロナ政策、不動産投機の抑制政策や対米強硬姿勢といったもので、株式市場における足かせとなってきました。これらが長引けば、株式市場への影響も長引く可能性が高まったと言えます。

 

■一方、中国が引き続き国を挙げて強化すると見られる、再生エネルギー、環境問題の解決、EV関連、国産化が進展する電子材料や基幹部品は今後も高成長が見込まれるため、投資分野としての有望さは低下していないと考えられます。

今後の展開:割安感が高まりつつある中国株

■ハンセン指数は、今年に入って35%下落しており、リーマンショック後の2009年4月以来の低水準となっています。収益対比の株価評価指標の株価収益率(PER)は7.6倍に低下し、2006年以降の平均から2標準偏差を下回る異例の水準となっています。

 

■株式市場は、企業業績の先行きに対する期待感が反映されるため、現在が割安というだけでは上昇に転じると考えることは無理があります。今後、政策面で経済をより安定させる施策が取られるか、実体経済の改善を受けて企業業績に上向きの期待が高まるか、等が株価上昇のカギになると見られます。

 

※当レポートの閲覧に当たっては【ご注意】をご参照ください(見当たらない場合は関連記事『大きく下落し割安度が高まった「中国株」…今後の展開は?』を参照)。

 

三井住友DSアセットマネジメント株式会社

 

【ご注意】
●当資料は、情報提供を目的として、三井住友DSアセットマネジメントが作成したものです。特定の投資信託、生命保険、株式、債券等の売買を推奨・勧誘するものではありません。
●当資料に基づいて取られた投資行動の結果については、三井住友DSアセットマネジメント、幻冬舎グループは責任を負いません。
●当資料の内容は作成基準日現在のものであり、将来予告なく変更されることがあります。
●当資料に市場環境等についてのデータ・分析等が含まれる場合、それらは過去の実績及び将来の予想であり、今後の市場環境等を保証するものではありません。
●当資料は三井住友DSアセットマネジメントが信頼性が高いと判断した情報等に基づき作成しておりますが、その正確性・完全性を保証するものではありません。
●当資料にインデックス・統計資料等が記載される場合、それらの知的所有権その他の一切の権利は、その発行者および許諾者に帰属します。
●当資料に掲載されている写真がある場合、写真はイメージであり、本文とは関係ない場合があります。

人気記事ランキング

  • デイリー
  • 週間
  • 月間

メルマガ会員登録者の
ご案内

メルマガ会員限定記事をお読みいただける他、新着記事の一覧をメールで配信。カメハメハ倶楽部主催の各種セミナー案内等、知的武装をし、行動するための情報を厳選してお届けします。

メルマガ登録
会員向けセミナーの一覧