これでいいのか?残された問題点
本件においては、著作権22条の「公衆」の解釈が問題となりました。「公衆」は「不特定または多数の人」と解釈するほかないので、最高裁判決の判断は法解釈としては合理的であるといえます。
しかし、それが健全な社会常識に照らして妥当かどうかは別の問題です。
すなわち、音楽教室でのレッスンに楽曲を使用することは、それが受講料を受け取って行われるものであったとしても、生徒に演奏技術等を学ばせ、習得させるという教育的な側面が大きいものだといえます。
しかも、演奏技術等を学ばせるには、既存の楽曲を利用することがもっとも近道です。
そうであるにもかかわらず、ライブハウスやコンサートホールで聴衆からお金をとって演奏する場合とまったく同じ扱いをすることは、果たして妥当といえるでしょうか。
裁判所の任務はあくまでも司法、すなわち、既存の法令を解釈・適用することです。
既存の法令に欠陥や空白がある場合、裁判所ができるのは、せいぜい、可能な範囲で解釈によって補うことまでです。裁判所が法律の根拠なしに新たなルールを創造することは、基本的には許されないのです。
法律を定めるのは立法機関である国会です。したがって、今後、著作権法の改正等によって、音楽教室等で教育的見地から行われる演奏については異なるルールを定めることが求められます。
\3月20日(金)-22日(日)限定配信/
調査官は重加算税をかけたがる
相続税の「税務調査」の実態と対処法
カメハメハ倶楽部セミナー・イベント
【2/25開催】
相続や離婚であなたの財産はどうなる?
預貯金、生命保険、株…各種財産の取り扱いと対応策
【2/26開催】
いま「米国プライベートクレジット」市場で何が起きている?
個人投資家が理解すべき“プライベートクレジット投資”の本質
【2/28-3/1開催】
弁護士の視点で解説する
不動産オーナーのための生成AI入門
~「トラブル相談を整理する道具」としての上手な使い方~
