(※画像はイメージです/PIXTA)

日本の高齢化率は上昇を続け、3人に1人は65歳以上という社会が目の前に迫っています。それに伴い、企業経営者の高齢化も進み、さまざまな弊害を引き起こしているといいます。みていきましょう。

日本の高齢化に伴い「経営者の高齢化」も加速

加速する、日本の高齢化。総務省による2022年9月15日現在の推計人口によると、総人口は前年比82万人減となった一方、65歳以上の高齢者は6万人増で3,627万人と過去最多を更新。総人口に占める高齢者の割合も、前年から0.03%上昇しました。2025年には高齢化率は30.0%、2040年には35.3%、2060年には38.1%に達するとされています。

 

この流れに呼応するかのように、経営者の高齢化も進んでいます。中小企業庁『2022年版中小企業白書』によると、2020年における経営者の平均年齢は62.5歳で上昇傾向にあります。

 

【経営者の平均年齢の推移】

2013年:60.4歳

2014年:60.6歳

2015年:60.9歳

2016年:61.2歳

2017年:61.5歳

2018年:61.7歳

2019年:62.2歳

2020年:62.5歳

 

出所:中小企業庁『2022年版中小企業白書』より。資料(株)東京商⼯リサーチ『全国社⻑の年齢調査』

 

年代別に中小企業の経営者年齢の分布をみていくと、2000年、経営者年齢が最も多いのは「50歳〜54歳」でしたが、2015年には「65歳〜69歳」。経営者年齢の高齢化が進行していることが分かります。2020年では「60歳〜64歳」「65歳〜69歳」「70歳〜74歳」と分散の傾向が強まり、団塊世代の経営者が事業承継や廃業などにより経営者を引退していることの表れだと考えられます。しかし70歳以上の経営者の割合は2020年も高まっていることから、事業承継を実施した企業としていない企業の二極化が進んでいるとも考えられます。

 

事業承継が進まない要因のひとつが後継者不足。後継者不在企業の割合は、2021年では61.5%。休廃業・解散は4万4,377件となっています。

 

【休廃業・解散企業と後継者不在率】

2014年:3万3,475件/65.4%

2016年:4万1,162件/66.1%

2017年:4万0,909件/66.5%

2018年:4万6,724件/66.4%

2019年:4万3,348件/65.2%

2020年:4万9,698件/65.1%

2021年:4万4,377件/61.5%

 

出所:中小企業庁『2022年版中小企業白書』より。資料︓(株)東京商⼯リサーチ『2021年「休廃業・解散企業」動向調査』、(株)帝国データバンク『全国企業「後継者不在率」動向調査(2021 年)』

 

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