(※画像はイメージです/PIXTA)

2022年に入り、中小企業の倒産件数は上昇傾向にあります。コロナ支援がひと段落し、息切れや諦めが起きている、というのがひとつの要因。昨今の物価高、さらにコロナ禍で加速した「デジタル化」も企業経営をひっ迫させているとか。みていきましょう。

デジタル対応していない企業は淘汰されていく

さらに企業を追い詰めるのが、コロナ禍で進んだデジタル化だという専門家も。たとえばネットショッピング。総務省『家計消費状況調査』によると、2022年8月「ネットショッピングの支出額」は2万0,950円で、前年同月比20.7%の増加。また「ネットショッピング利用世帯」は53.1%と、前年同月比1.6%の増加となっています。コロナ禍で一気に広がったネットショッピングは、いまや当たり前となり、支出額は増加の一途を辿っています。

 

また電子マネーの利用状況をみていくと、「電子マネーを持っている世帯員がいる」は65.0%。平均利用額は「1万~3万円」が17.4%、「3万~5万円」が7.9%、「5万円以上」が7.5%。全世帯の3分の1が、1万円以上の利用があり、こちらも増加の一途を辿っています。

 

つまりコロナ禍により「ネットショッピングできないなんて不便」「電子マネーが使えないなんて不親切」という価値観が当たり前になりつつあるということ。対応していない企業は敬遠されることになります。

 

新型コロナの影響が薄れているなか、一度進んだデジタル化の波はさらに加速していきます。経済産業省が中心となって進めているDXもまた、その流れを後押しするものになるでしょう。

 

DXとは「企業がデジタル技術を用いて、業務フローの改善、新しいビジネスの創出、レガシーシステムからの脱却等変革を実現させること」。経産省はDXを進め、日本の実質GDPを130兆円押し上げると躍起になっています。

 

負担なしでDXの流れにのることはできません。企業としても、覚悟と対応が求められているのです。対応が遅れれば自ずと淘汰されることになりますし、過剰にコストをかければ経営を圧迫しかねない……経営者は、難しい舵取りを迫られるでしょう。

 

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