(※写真はイメージです/PIXTA)

給料は上がらないのに、ガソリン代や電気代、食料品はどんどん値上がり──。投資業界では、そうした人々の将来への不安から「少しでも資産を増やしたい」という切実な思いをターゲットにしたマーケティングが盛んです。日本も政府主導で空前の投資ブームと言えるでしょう。しかし、そうして投資行為に着手する前に、一歩立ち止まり、投資の本当の怖さやウラ側についてよく知っておく必要があります。鹿子木健氏の著書『投資で失敗する人 成功する人――あなたの人生を貧しくする投資のウラ側』(自由国民社)から一部抜粋しお届けします。

 

1.資産構築

最初の資産をつくることです。金額に決まりはありません。どんなに小さな金額でもその人にとっては資産です。たとえ20万円だとしても、自分がそれを資産だと認めるかどうかです。

 

資産と考える人は、その資産を元に投資で成功しようと行動するでしょうし、資産と考えない人は、そんなはした金では投資などできないと言いつつ消費して終わりです。資産構築の幅は広いですが、それが10万~20万円でも、100万円でも、1000万円でも、自分にとって必要な最初の資産をゼロからつくること、これが資産構築です。

 

資産構築のためには、働いて収入を得て、支出を節減して余剰資金を残していくことが主な手段となります。次に説明する資産運用を、資産構築の手段とすることもできます。相続などの結果、資産を構築できるケースもあります。「積み立て」が有効となる人も多いと思います。

 

2.資産運用

ゼロからつくった最初の資産、もしくは自分が現在保有している資産を増やしていくことです。資産運用では、金融商品などで利益(利回り)を出しつつ、毎年複利で増やしていきます。運用にはリスクが伴います。

 

利益を得て増やせる年もあれば、そうでない年もあります。資産運用で失敗する人の多くは、「運用」と「構築」を混同していることに起因しているように感じます。運用はゼロから資産をつくるのではなく、ある程度の資産を「さらに増やす」ことです。

 

そのためには、「安定」と「長期」の2つの要素を満たす必要があります。すでに保有している資産を守りつつ、それを増やしていくことになります。

 

短期一発勝負はできませんし、一時的に増えても長い目で見て増えていなければ、その投資は成功しているとは言えません。ここでは「長期、分散」という考え方も活用していきます。

 

レバレッジをかけてもよいですが、現在保有している資産を失わないようにしていかなければなりません。そこで、次の資産防衛の概念が出てきます。

 

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投資で失敗する人 成功する人――あなたの人生を貧しくする投資のウラ側

投資で失敗する人 成功する人――あなたの人生を貧しくする投資のウラ側

鹿子木 健

自由国民社

だれでもカンタン、ほったらかし投資でFIRE、ネコでもわかる、一生お金に困らない、お金が勝手に増えていく、今なら間に合う、今日から始めよう…等々。 世の中には投資を勧めるフレーズが溢れています。 2022年からインフ…

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