(※写真はイメージです/PIXTA)

「LINE構築代行」ビジネスを確立し、今や月収3000万円を達成している中村誠氏。しかし、氏の学生時代から新社会人時代にかけては決して明るいものとはいえませんでした。ビジネスプロデュースの第一人者の中村誠氏が著書「無敵の稼ぎ方 最小限のコストで最大限のお金に変える、最強のルール」(KADOKAWA)で解説します。

体調を崩し1ヵ月の休養へ…

■「俺の人生はもうおしまい」

 

悪循環に苛まれ、いつしか何をしていても頭の中でいつも「死にたい」という言葉が浮かんでくるようになりました。

 

歩道橋を歩けば「ここから飛び降りたら死ねるかな」とか、車の運転中も「このまま事故れば仕事に行かなくて済むな」とか、そんなことばっかり考える毎日でした。

 

挙句の果てに…、「誰にも迷惑をかけたくない。そのための方法は僕がいなくなることしかない」と、心療内科でもらった処方薬をあるだけ口に放り込みました。

 

しかし、目を開けた時には、痛みや悲しみのない極楽浄土ではなく、生々しい現実が広がっていたのです。

 

…ピンポーン!ピンポーン!!

 

聞き覚えのある音が、脳にズキンと響き、僕は目を覚ましました。

 

「ああ、この音はなんだったかな?」と、鉛のような体をズルズルと引きずり、起き上がると、そこには見たこともない顔をしている店長の姿が…。

 

出勤時間をすぎても、電話に出ない僕を心配して家まで様子を見にきてくれたのです。

 

そのおかげ(?)で、僕はすぐに病院へ搬送。当時は幸か不幸かわからなかったものの、命に別状はなく、1ヵ月の休養で復帰できました。

 

■店長の一言で意識改革

 

騒動後、休養を経て出社すると……「すまん、オレも度が過ぎたよ」と店長から声をかけられ、仕事量にも配慮してくれたのです。

 

あわせて店長はこんな言葉をかけてくれました。

 

「とりあえず、ひとつでいいから、何か『これならできる』というものを持てばいい」

 

その言葉を聞いて僕はハッとしました。

 

人間誰しもが完璧ではない。だからこそ、自分の得意な分野・苦手な分野に気づき、苦手な分野は助けてもらう。その代わり、得意な分野に精一杯力を入れてもいいのかもしれない。

 

店長の言葉で意識革命が起こりました。

 

その甲斐あって、仕事がデキないなりに、なんとか店長代理試験に合格!

 

しかしこれで「めでたしめでたし」というわけではありませんでした。良い兆しが見えてくる頃には、配属店舗の変更が待ち構えています。

 

店舗ごとにルールも人間関係も違えば、店長の方針も違うので、スキルを積んでも配属店舗が変われば、店舗独特のルールに適応し直す必要があります。もちろん対人関係もゼロからのスタート。

 

コミュニケーション下手で適応力が低い僕は、「また明日も怒鳴られるのか」「また1からこういう日々が続くのか」と、またしてもメンタル崩壊してしまったのです。

 

最後は布団から起き上がれなくなり、病院に行くと、言われた病名は「適応障害」…。ネーミングが自分にぴったりすぎてもはや笑いました。

 

すでにこの2年間で2回も休職するという負の実績を持った僕が、この会社で輝く未来はないと思いました。

 

2年間という短い間でしたが、生まれてはじめて自分の弱点を認識した環境でもある会社を、僕は退職しました。

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本連載は、中村誠氏の著書『無敵の稼ぎ方 最小限のコストで最大限のお金に変える、最強のルール』(KADOKAWA)から一部を抜粋し、再編集したものです。

無敵の稼ぎ方 最小限のコストで最大限のお金に変える、最強のルール

無敵の稼ぎ方 最小限のコストで最大限のお金に変える、最強のルール

中村 誠

KADOKAWA

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