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今週の米ドル/円…FOMC、介入思惑などで波乱含み
今週の最大の注目材料は、もちろん21日予定のFOMC(米連邦公開市場委員会)でしょう。
これまで何度も指摘してきたように、とくにこの数ヵ月の米ドル/円は米金融政策を反映する米2年債利回りと高い相関関係が続いてきました(図表2参照)。そんな米2年債利回りが、21日FOMCを受けてどのように動くかが、米ドル/円の行方を考える上での目安になるでしょう。
この21日FOMCの利上げ幅予想を大きく変化させたのが、先週のCPI発表でした。CPI発表前まで、利上げ幅は0.5~0.75%との見方が基本でしたが、CPI発表後は0.75~1%に上方修正されました。
さらに、今回の米利上げの最終水準、政策金利のFFレート「ターミナルト・レート」についても、4%程度から、4%を大きく上回る可能性があるとの見方が広がりました。こういったなかで、米金融政策を反映する米2年債利回りも、先週はこの間の高値を更新し、一気に4%に迫る上昇となりました(図表3参照)。
これを受けて、先々週、最初に145円に迫った局面と異なり、米ドル高・円安は米金利上昇である程度正当化されるようになりました。その上で、21日FOMCを受けて、FFレートのターミナルト・レートの見通し次第では、米2年債利回りはいよいよ4%の大台を超える可能性もあるでしょう。
この間の米ドル/円と米2年債利回りの関係からすると、米2年債利回りが4%以上に上昇するなら、145円を超える米ドル高・円安も正当化されそうです。
では、米金利上昇に裏付けられた米ドル高・円安でも、日本の通貨当局の円安阻止介入によって、その流れは変わるのでしょうか。