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「9/12~18のFX投資戦略」のポイント
<ポイント>
・先週の米ドル/円は145円寸前まで一段高となった後に、一時は141円台まで急反落。さすがに、急過ぎた米ドル高・円安の反動が入った可能性。
・週足で米ドルが長い「上ヒゲ」となったことで、急ピッチの米ドル高・円安も一服の可能性。ただ米大幅利上げ観測が続くなか、140円を大きく割り込むような米ドル下落リスクの拡大も考えにくそう。
・高いボラティリティが続いていることも踏まえると、今週は139.5~144.5円中心での展開を予想。
140円台前半で乱高下した理由
先週の米ドル/円は、一気に145円寸前まで米ドル一段高となりましたが、金曜日には日本政府の円安けん制を主なきっかけに一時は141円台まで米ドル急反落となるなど、上下に荒っぽい展開となりました。
このなかで、まずは一気に145円寸前まで米ドル高・円安が急加速した背景を考えてみましょう。1つには、7月に記録したこのあいだの米ドル高値である139.4円程度を更新し、さらに140円の大台も突破したことで勢いづいたということがあったでしょう。
また、9月5日は米国がレーバーデーの休日でしたが、例年レーバーデー明けからは、実質的な夏期休暇明けにより、トレードが本格化することで一方向に大きく動く傾向がありました。その意味では、先週の米ドル一段高は、そんな「レーバーデー・アノマリー」通りだったとも考えられます。
ただそんな動きは、上述のように145円寸前でストップすると、金曜日には日本政府関係者の相次ぐ円安けん制発言などをきっかけに急反転となりました。これは、さすがに急過ぎた米ドル高・円安の反動が入ったということではないでしょうか。
米ドル/円は、145円寸前まで一段高となるなかで、10営業日連続の米ドル陽線となりました[図表1参照]。
さすがに、いつ米ドル陰転となってもおかしくなかったタイミングだっただけに、日本政府の円安けん制にも過敏な反応となったということではないでしょうか。
もう1つ、145円に急接近した米ドル高・円安が「行き過ぎ」の可能性を示していたのは米金利との関係でした。
米ドル/円と米2年債利回りの関係からすると、一気に145円に迫った米ドル高・円安は、米金利で正当化できる範囲を大きく超えていました[図表2参照]。
以上のように、いくつかの指標との関係から見て、145円寸前までの米ドル高・円安は明らかに「行き過ぎ」であったことから、その修正が本格化したことで、金曜日の米ドル安・円高への戻りも勢いづいたと考えられます。
これを受けて、先週の米ドル/円は比較的長い「上ヒゲ」が出現しました[図表3参照]。
これは、普通に考えると米ドルの上値トライ失敗の可能性を示しています。その意味では、なお米ドル高・円安トレンドが続いているとしても、145円はテクニカルにはしばらく超えられない可能性も考えられます。
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