政策金利は8.5%に
■メキシコ銀行(中央銀行、中銀)は8月11日に金融政策決定会合を開き、政策金利を7.75%から8.5%に引き上げました。
■中銀による利上げは10会合連続、0.75%の利上げは今回で2会合連続となりました。高水準のインフレや、米連邦準備制度理事会(FRB)の動向を踏まえ、ほぼ予想通りの政策決定となりました。
インフレ高止まりでタカ派姿勢を継続
■7月のメキシコの消費者物価指数は前年同月比で8.15%の上昇となり、6月の7.99%から加速するとともに、引き続き中銀の目標値(上限4%)を大きく上回っています。
■高水準のインフレや米FRBの金融引き締め継続から、弊社では9月の会合でも0.75%の利上げが実施され、政策金利は9.25%まで引き上げられるものと予想しています。
好調な経済と利上げ継続でペソは堅調持続か
■メキシコペソは6月に米長期金利が急騰した局面では小幅に弱含む場面も見られましたが、その後は米景気への警戒感の高まりや米長期金利の低下傾向もあり、足元ではペソのじり高推移が続いています。
■米国の景気後退が取りざたされる一方で、メキシコ経済は好調を持続しています。2022年4-6月の実質GDP成長率は前期比年率2.1%のプラスとなり、市場予想を上回りました。堅調な景気拡大と積極的な利上げ姿勢を受けて、ペソは今後も1米ドル=20ペソを中心とした堅調推移が続くものと予想しています。
※当レポートの閲覧に当たっては【ご注意】をご参照ください(見当たらない場合は関連記事『メキシコ中銀が連続で0.75%の利上げ…今後の展開は?【専門家が解説】』を参照)。
三井住友DSアセットマネジメント株式会社
投資情報グループ