(写真はイメージです/PIXTA)

もともと仲がよかったにもかかわらず、親の相続をきっかけに仲が悪くなってしまう兄弟は少なくありません。相続が発生し、兄弟間で遺産の分け方を話し合う際、どのようなことに気をつければよいのでしょうか。兄弟間における相続トラブルのよくある事例とその予防策について、Authense法律事務所の堅田勇気弁護士が解説します。

「評価がわからない財産」はトラブルの種

親が亡くなり、相続が発生すると、子どもたち(兄弟間)で相続手続きをとらなければなりません。

 

相続財産のなかには、不動産や自社株など、評価方法を巡って相続人のあいだで意見が分かれるものも多く、兄弟だけで話し合いを進めると、紛争に発展してしまうケースもとても多いです。

 

ここでは、兄弟間での相続トラブルのよくある事例とその予防策について、詳しく解説します。兄弟間の相続トラブルが生じやすいケースとして、下記のようなケースがあげられます。

 

相続財産のなかに不動産や非上場株式等、評価がわかりづらいものがある

不動産については、実際に売買をしなければ『時価』はわかりません。そのため、相続が生じた場合、不動産については、どうしても相続人が評価金額を想定して、遺産分割協議を進めることとなります。

 

そうしますと、相続人のなかで、不動産の評価金額について意見が相違し、分割方法についてもめてしまうことがあります。

 

非上場株式についても、上場株式とは異なり取引価格が決まっていないので、いくらと評価するかが問題となることが多いです。

 

特に、非上場株式のなかでも、兄弟のなかに後継者がいる会社の株式の場合は、会社の経営面に大きな影響をおよぼすものになりますので、後継者と後継者以外とで分割方法につき意見が分かれることが多いです。

 

相続人が兄弟のみの場合でも、不動産や非上場株式のように評価金額について意見の相違が生じやすい財産が相続財産のなかにあるケースでは、遺産の分け方についてもめてしまいます。

 

このような場合は、なるべく早く弁護士に相談をして、評価金額がどの位になるのか、どのような分割方法があるか等を確認するとよいでしょう。

 

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