(※写真はイメージです/PIXTA)

「まだ大丈夫と思いたい。でも、知っておけば準備できる。」高齢者認知症外来・訪問診療を長年行ってきた専門医・近藤靖子氏は、書籍『認知症のリアル 時をかけるおばあさんたち』のなかで「認知症患者のメンタル症状」について解説しています。

ご家族に昔の話を伺うと…

以上挙げたように、高齢になってメンタルな症状が強く出てくる人は、認知症のメンタルな症状が出ているだけではなく、もともとメンタルに固有の気質がある場合も多いようです。

 

ご家族に昔の話を伺うと、「昔からこだわりが強い性格です」と教えてもらったり、精神科に通院または入院歴があったりします。

 

精神症状が強くて家族や周囲につらく当たる場合、自分たちだけで解決しようとせず、認知症に詳しい医師やケアマネージャー、地域包括支援センターや市役所などの公的な機関に相談し、アドバイスをしてもらうのが良いと思います。また2〜3年経って高齢者の認知症がさらに進めば、逆に穏やかになって対応しやすくなるように、時が解決してくれることもあります。

 

 

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近藤 靖子

和歌山県和歌山市に生まれる。京都大学医学部および同大学院卒。 医療に関しては麻酔科、眼科、内科、神経内科、老年内科の診療に従事。1994年家族と共に渡米し、オハイオ州クリーブランドのクリーブランドクリニックにて医学研究を行う。 その後、ニューヨーク州ニューヨーク市のマウントサイナイ医科大学、テキサス州ヒューストンのMDアンダーソンがんセンターにて医学研究に従事。 2006年末に帰国し、2008年千葉県佐倉市にさくらホームクリニックを夫と共に開院し、主に高齢者医療を行う。

本記事は幻冬舎ゴールドライフオンラインの連載の書籍『認知症のリアル 時をかけるおばあさんたち』(幻冬舎MC)より一部を抜粋したものです。最新の法令等には対応していない場合がございますので、あらかじめご了承ください。

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