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米ドル高・豪ドル安、米ドル高・ユーロ安が進んだワケ
それにしても先週、豪州の中央銀行であるRBAは0.5%の利上げを決定しました。また、ECB(欧州中央銀行)も7月にこの局面では最初の利上げを決めると見られています。こういったなかで、なぜ豪ドル安、ユーロ安、そして米ドル高が大きく進むところとなったのか。
たとえば独金利に注目してみると、ECB利上げが近付くなかで、独10年債利回りはむしろ6月末から大きく低下に向かいました(図表5参照)。ちなみに、この独10年債利回りに、単位は左右軸に分けて米10年債利回りを重ねてみると、両者は値動きの相関性が非常に高いことが分かります(図表6参照)。
米金利は、6月15日のFOMC(米連邦公開市場委員会)以降低下傾向が広がりました。これは、米景気の先行き減速への懸念によるとされました。
ただ「世界イチの経済大国」である米国の金利は、他の先進国の金利に対する影響がかなり大きいと見られ、米金利に追随する形で独金利なども低下に向かい、それがユーロ売りの要因になることで、結果的に対ユーロなどでの米ドル高を後押ししたということではないでしょうか。