(※写真はイメージです/PIXTA)

「相続専門」税理士の実父は都市農家。来たるべき相続に向け、長男として、そして専門家として準備に着手することにしました。代々続いた農家の跡取りに生まれ、なによりも土地を大切にしている父親に配慮しつつ、まずは不良資産化している「問題地」の整理からスタートです。※本記事は『相続専門の税理士、父の相続を担当する』(あさ出版)より抜粋・再編集したものです。

不良資産化している「問題地」は、すみやかに解消する

市街地山林、耕作権(農民が土地を耕作する権利)の付いている土地などは、収益性や処分のしやすさの面からみると、一般的には不良資産化している土地といえます(収益がなく、売りにくい)。こうした土地のことを「問題地」といいます。

 

問題地は、他の資産に組み換えると、相続対策がしやすくなります。

 

★不良資産化している土地「問題地」と解消例

◆貸宅地 

建物を建てて使用することを目的として、第三者に貸している土地のこと。

解消例 → 借主に買ってもらう交渉をする。

 

◆耕作権の付いている土地 

第三者に、耕作や牧畜をする権利を与えている土地のこと。

解消例 → 交換の特例を使って権利を整理したうえで売却する。

 

◆市街地山林 

住宅地内や住宅地に隣接する場所にある山林のこと(私が整理した裏山は市街地山林)。

解消例 → そのまま売却する、あるいは区画整理や宅地造成をしてから売却する。

 

◆市街化調整区域 

乱開発を防ぐため、開発や建築が制限されている区域のこと。土地の利用にかかる規制が厳しく、原則、あらたに建築物を建てることはできない。

解消例 → 売却する。駐車場や資材置き場をつくる。土地の用途変更をする。

 

 

清田 幸弘
ランドマーク税理士法人 代表税理士

 

 

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相続専門の税理士、父の相続を担当する

相続専門の税理士、父の相続を担当する

清田 幸弘

あさ出版

相続税の申告を6,000件超、相談を22,000件超担当―― 日本トップクラスの実績を誇る相続のプロが初めて経験する特別な案件、それが自分の父親の相続でした。 収益を生まない裏山の売却を提案しても首を縦に振ってもらえな…

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