命とお金に関わる保険は、生きている限り、ほとんどの人にとって必要不可欠な金融商品ですが、近年、その種類や保障内容が多様化・複雑化しています。本連載では、保険ショップを経営する著者が、保険加入者に多く見られる間違った保険の選び方・考え方を指摘しながら、加入後にも後悔しない保険の選び方を解説します。

「死亡保険の金額」は命の値段!?

皆さんに、一つ質問があります。皆さんの「命の値段」は、いくらでしょうか。100万円ですか。1000万円でしょうか。それと、10億円でしょうか。

 

答えられない人もいるでしょう。中には「命をお金に例えるなど、不謹慎だ」と怒る人がいるだろうということも承知したうえでの質問です。命は大切! 何物にも代えがたいのが命ですし、過去には「人の命は地球よりも重い」と言った総理大臣もいました。

 

自分の命が大切なのは誰もが同じですから、先ほどの問いに具体的な金額を挙げにくいのは当然かもしれません。

 

では、質問を変えましょう。皆さんの、「死亡保険の保険金」「毎月の保険料」はいくらでしょうか。この質問なら、答えやすいはずです。すでに死亡保険に加入している人であれば、すぐに答えられるでしょう。

 

死亡保険とは、死んだときに保険金が出る保険のことです。生きていれば、働いて家族を養うことができますが、死んでしまったらそれは不可能になります。そんなとき、家族が路頭に迷わないように、皆さんの家族の生活(=夢)を守るために必要なお金を保険金でまかなう、それが死亡保険の考え方です。

 

したがって保険という視点から見ると、死亡保険に加入している人は、この「死亡保険の金額」が命の値段と言えるのです。

いざという時のために、生命保険の内容を知っておく

それでは一緒に考えていきましょう。まず死亡保険に加入していない人は、事故や病気で命を落としても、1円の保険金も支払われません。

 

あくまでも「保険」という視点からの話ですが、死亡保険に加入していない人の命の値段は「0円」ということになります。

 

このように話しますと、大抵の人は驚きます。でもこれは誇張ではなく、まぎれもない事実です。筆者が保険ショップの社長だから、皆さんを保険に加入させようと脅しているわけではありません。

 

生きているうちは、働いていれば収入があります。ですから、それを自分の価値と思いがちなのですが、死んだら収入は途絶えます。そのとき、死亡保険に加入していなければ「1円にも」なりません。

 

自分は保険に加入しているから大丈夫だと安心するのも早計です。

 

皆さんは自分が加入している保険を、保険証券を見ずに説明できるでしょうか。保障の対象、保険金の額、そして月々の保険料などなど。おそらく答えられない人のほうが多いはずです。

 

その理由は、皆さんが「保険は難しい」と考えているからです。なぜ難しいと考えるのか。それは保険が多様化、複雑化したと思われているからかもしれません。でも実際は、生命保険自体は割とシンプルで、それほど難しいものではありません。

本連載は、2015年6月26日刊行の書籍『死亡保険金は「命の値段」』から抜粋したものです。その後の税制改正等、最新の内容には対応していない可能性もございますので、あらかじめご了承ください。

死亡保険金は「命の値段」

死亡保険金は「命の値段」

杉山 将樹

幻冬舎メディアコンサルティング

命とお金に関わる保険は、生きている限りほとんどの人にとって必要不可欠な金融商品ですが、近年、その種類や保障内容が多様化・複雑化しています。 加入者は要望に合わせて自由に保険を選べるようになったものの、その選び方…

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