(※写真はイメージです/PIXTA)

本連載は、三井住友DSアセットマネジメント株式会社が提供する「市川レポート」を転載したものです。

 

●ナスダックは昨年11月に史上最高値をつけた後、軟調推移が続いているが先週は8週ぶりに上昇。

●直近のナスダックの値動きから判断すると、11,000ポイントは比較的強いサポート水準とみられる。

●大底の兆しは見え始めている模様だが、6月の米物価関連の経済指標やFOMCのトーンに注目。

ナスダックは昨年11月に史上最高値をつけた後、軟調推移が続いているが先週は8週ぶりに上昇

ハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数は、2021年11月19日に史上最高値となる16,057.44ポイントをつけた後、調整に転じ、2022年5月24日には11,264.45ポイントまで下落しました(いずれも終値ベース)。この期間の下落率は29.9%に達しましたが、米長期金利の上昇などを背景にハイテク株が大幅安となり、これが同指数の下げを主導する格好となりました。

 

こうしたなか、ナスダックは先週、8週ぶりに上昇しました。5月25日公表の米連邦公開市場委員会(FOMC)の議事要旨(2022年5月3日、4日開催分)にて、金融緩和を迅速に取り除けば、委員会は年後半には政策効果を評価できるいい位置に立てる旨の表記が確認され、先行きの利上げ一服期待が、株式市場に広がったとみられます。そこで今回は、昨年来のナスダックの調整局面が、終了に向かうか否かを考えてみます。

直近のナスダックの値動きから判断すると、11,000ポイントは比較的強いサポート水準とみられる

5月に入ってからのナスダックのローソク足チャートをみると、11,000ポイント付近で反発する動きが、5月12日、20日、24日の3回、確認されており、この水準が目先の下値目途として意識されている模様です(図表1)。そのため、ナスダックがこの先、11,000ポイント割れとなれば、調整局面は継続と判断されますが、3回サポートされていることを踏まえると、底入れの兆しとも考えられます。

 

[図表1]ナスダック総合株価指数の推移

 

次に、もう少し長い期間の値動きをみてみます。2020年3月安値から2021年11月高値までの上げ幅について、テクニカル分析の1つであるフィボナッチ・リトレースメントで目安とされる50.0%押した水準は、11,421.83ポイントです(図表2)。ここでも、11,000ポイント台のサポートが示唆されています。仮に、50.0%水準を下抜けた場合、次は61.8%水準の10,291.29ポイントが視野に入ります。

 

[図表2]ナスダック総合株価指数のフィボナッチ分析

大底の兆しは見え始めている模様だが、6月の米物価関連の経済指標やFOMCのトーンに注目

なお、ナスダックは5月27日に、25日移動平均線を上抜けて取引を終えています(図表1)。この先、75日移動平均線(5月27日時点で13,095.95ポイント)を回復すれば、底離れがより明確になり、200日移動平均線(同14,332.15ポイント)を回復すれば、調整局面はほぼ終了と考えられます。相場の大底の判断は、非常に難しいのですが、その兆しは見え始めているようにも思われます。

 

米国では6月に入ると、3日に5月分の雇用統計、10日に5月分の消費者物価指数が発表され、14日、15日にFOMCが開催されます。例えば、雇用統計で労働参加率の上昇と賃金の伸び鈍化が、消費者物価指数で前年比の伸び鈍化が、それぞれ確認され、FOMCでタカ派の度合いがやや後退すれば、株価には強い追い風となります。ナスダックを展望する上で、これらの動向はとても重要であり、当面の注目材料です。

 

 

※当レポートの閲覧に当たっては【ご注意】をご参照ください(見当たらない場合は関連記事『ナスダック総合株価指数の調整はそろそろ終了か【ストラテジストが解説】』を参照)。

 

市川 雅浩

三井住友DSアセットマネジメント株式会社

チーフマーケットストラテジスト

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