(※写真はイメージです/PIXTA)

公立中高一貫校を“受検”しようと本気で思ったら、何をすべきでしょうか? 公立中高一貫校合格アドバイザー・ケイティこと窪田亜実氏は、著書『公立中高一貫校合格バイブル』(実務教育出版社)にて、受験60日前を切ったら「3年分の過去問を一気に消化すること」をおすすめしています。ほとんどの公立中高一貫校では、合格者は報告書+適性検査(ペーパーテスト)の合計スコアで決まります。私立中学受検とは異なる「合格の秘訣」を見ていきましょう。

適性検査は「解く順序」が重要

ご存知の通り、適性検査には科目という区切りはありません。これは、私立中学受験と大きく違うところです。私立中学受験の場合は、科目がはっきりと分かれており、試験当日はたとえば算数の試験から始まり、それが終われば国語、さらに理科…というように決められた時間に決められた科目のテストが行われます。

 

しかし、適性検査の場合はこういった区切りはなく、算数分野、社会分野、理科分野、国語分野…とざっくりとした分野はあるものの、それぞれが1つの適性検査の中に混在しています。だからこそ、解く順序を自分で決める力が必要です。

 

「自分は算数が得意だから算数分野から解こう」「社会の配点が高いから社会分野から解こう」というように、ある程度の優先順位を決めておくことで、本番の不安を少しでも軽くすることができ、安定した得点につなげることができます。

 

ただし、解く優先順位と言っても、大問の番号で決めないようにしましょう。たとえば、「大問2→3→1の順で解く!」、こんな感じで固定してはいけません。というのも、公立中高一貫校は突然大問の順序を入れ替えたり、大問の数を変えたりする傾向変えがよく起こるからです。

 

大問の番号で決めてしまうと、「大問がいつもより1つ少ない!」「いつもは算数からなのに今年は社会から?」といった不測の事態が起きたとき、パニックを起こしかねません。「傾向は変わるもの」と頭に入れて、大問ではなく分野ごとで順序を決めるようにしましょう。「まず理科分野から解き、その次は社会分野、最後に残った時間は算数分野で粘る」などと分野ごとに決めておくと、過去問演習時と傾向が違ったとしても柔軟に判断でき、落ち着いて解く順序を決めることができます。

 

出所:ケイティ(窪田亜実)著『公立中高一貫校合格バイブル』(実務教育出版社)より
出題の傾向は変わるもの 出所:ケイティ(窪田亜実)著『公立中高一貫校合格バイブル』(実務教育出版社)より

 

こういった力を養うために、まず3年度分の過去問を用意し、土日等の連続する休日を使って一気に取り組みましょう。これから紹介する方法は少し大変なので、保護者の方、そしてお子さんのモチベーションや精神面の状態が良好なときに取り組んでいただければと思います。

 

なぜ一気に3年度分の消化をするかというと、各取り組みが1週間や2週間空いてしまうと、どの順序で解くと自分がうまくいくのかという感覚が薄れてしまうからです。この取り組みは短期集中で片づけたほうがうまくいくので、大変ではありますができる限り土日に一気に3年度分(たとえば土曜日午前に1本、午後に1本、日曜日に最後の1本という流れで)を終わらせましょう。

次ページ解く前に必要な「メンタル面のフォロー」

※本連載は、ケイティ(窪田亜実)氏の著書『公立中高一貫校合格バイブル 受検500日前から本番まで「いつ」「何を」するべきか』(実務教育出版社)の一部を抜粋し、再編集したものです。

公立中高一貫校合格バイブル 受検500日前から本番まで「いつ」「何を」するべきか

公立中高一貫校合格バイブル 受検500日前から本番まで「いつ」「何を」するべきか

ケイティ

実務教育出版社

わが子が公立中高一貫校に合格するために「親がすべきこと」がこの一冊でよくわかる! ●公立中高一貫校の受検を検討しているものの、どこから対策すればいいの? ●本当に塾が必要なの? ●どこまで保護者のフォローが必…

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