株式投信の積立投資が便利、お勧めはインデックス型
多くの銘柄を買う、といっても、どの銘柄を買うのか選ぶのは大変ですし、株式には最低投資単位があるので、「100銘柄の株を100円分ずつください」といったことはできません。
そんなときに便利なのが、投資信託という商品です。銀行でも証券会社でも簡単に買うことができ、毎月1万円ずつ買うといった積立投資をすれば、高いときも安いときも買うことができるので、タイミングの問題にも対処できるでしょう。
投資信託というのは、プロが大勢の投資家から資金を集めて、集まった資金で多くの株を購入し、儲かっても損してもそのまま(手数料を差し引いたあとで)投資家に返還する、という仕組みのことです。
個々の投資家の資金は零細であっても、大勢の投資家から資金を集めれば大きな資金になりますから、多くの株を少しずつ買うということが可能になります。つまり、投資信託を買うことで、自分が100銘柄の株を100円分ずつ買ったのと同様の効果を得ることができるわけです。
日本株を買う投資信託、米国株を買う投資信託、等々がありますから、どれを買うかを投資家が選ぶことができます。
プロがどの株を買おうか真剣に選んでくれる投資信託と、「日経平均株価の計算に使われている225社の株式を1,000株ずつ買う」といった投資信託があります。
プロが真剣に選んでくれるほうがよさそうな気もしますが、その分だけプロに支払う手数料が高いのです。どのプロなら腕がいいか、判断することが初心者には難しいでしょうから、投資初心者はとりあえず後者でよいでしょう。日経平均連動型と米国株価連動型が無難だと筆者は考えています。
株価が暴落しても、積立はやめないで!
冒頭に記したように、投資初心者は自分で考えると間違える可能性が高いのです。株価が上がってくると「急いで買わないと更に上がってしまう」と考えて高値で大量に買ってしまい、暴落したときに狼狽売りをしてしまう人が多いわけですね。
積立投資はそれを防止するのに役立ちます。「毎月1万円ずつ買う」といったルール通りの買い方をしていれば、上がっても下がっても淡々と1万円ずつ買うことができますから。
もっとも、せっかく積立投資をしているのに、株価が暴落すると怖くなって積立をやめてしまったり、積み立ててある投資信託を売って口座を解約してしまったりする人が少なくないようです。
これは勿体ないことです。積立を止めるとか口座を解約する、というのは自分で判断しているわけです。自分で判断すると間違えるから自分で判断しない、という積立投資のメリットを自分で否定してしまうわけですから、是非とも避けたいですね。
本稿は以上ですが、投資は自己責任でお願いします。なお、本稿は筆者の個人的見解です。また、本稿はわかりやすさを重視しているため、細部が厳密でない場合があり得ます。
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塚崎 公義
経済評論家
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