コロナ禍で薬剤師業界が危機に直面
新型コロナウイルス感染拡大の長期化によって薬剤師業界全体がこれまでにない危機に直面しています。コロナ禍で患者の受診控えが恒常化するなか、病院、調剤薬局の経営が厳しくなっていて、高給取りの薬剤師のリストラへの動きが、加速している。
取り巻く環境は一段と厳しさを増している、薬剤師の実像を明らかにしていこう。
厚生労働省の「令和2(2020)年医師・歯科医師・薬剤師統計の概況」によると、薬剤師数は32万1982人で、男性12万4242人(総数の38.6%)、女性19万7740人(同61.4%)となっている(2020年12月31日現在)。2年前の前回調査と比べると1万693人、3.4%増加している。
主に従事している施設・業務の種別をみると、「薬局の従事者」は 18万8982 人(58.7%)で、前回に比べ 8567人、4.7%増加している。「医療施設の従事者」は 6万1603人(19.1%)で、1647人、2.7%増加している。これを年次推移でみると、「薬局」は大幅に増加しており、「医療施設」は増加傾向が続いている。
そのうち、「病院の従事者」は5万5948人(17.4%)、「診療所の従事者」は5655人(1.8%)。「大学の従事者」は 5111人で、前回に比べ 152人減少し、「医薬品関係企業の従事者」は 3万9044 人で 2259人減少し、「衛生行政機関又は保健衛生施設の従事者」は6776人で115人増加している。
薬局・医療施設に従事する人口10万対薬剤師数198.6人で、前回190.1人と比べ8.5人増加している。
都道府県別にみると、徳島県が238.6人と最も多く、次いで東京都234.9人、兵庫県233.9人が続く。最も少ないのが沖縄県の148.3人、次いで福井県157.0人、青森県161.2人となっている。
気になる薬剤師の給料はどうか。
「令和3年賃金構造基本統計調査」(厚生労働省)によると、薬剤師の平均月収は40.3万円、年間ボーナスが96.2万円、年収580.5万円。男性は平均月収44.1万円、年間ボーナス100.2万円、年収630.3万円。女性は月収37.6万円、年間ボーナス93.3万円、年収545.9万円だった。
薬剤師業界はコロナ禍を乗り切ることができるか。
GGO編集部
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