少ない元手でも大きな利益を狙える「レバレッジ効果」
投資やビジネスを始めるときは、ほとんどの場合自己資金が必要です。この自己資金が多ければ多いほど多くの見返り、すなわち利益も期待できます。
このような背景から手軽に始められる投資である株取引には、信用取引というものがあります。取引する金額の30%を委託保証金として証券会社に入れておけば、その金額の3倍強の取引ができる仕組みです。
たとえば30万円の委託保証金を入れておけば100万円の取引ができるのです。購入した株が1割上がれば、本来3万円の利益が9万円強になります。ところが1割下がってしまえば本来3万円の損失が9万円強となります。このように投資資金を借りることで、自己資金の何倍も収益が得られる効果のことを「レバレッジ効果」といいます。
レバレッジ効果は、前述のように勝てば何倍もの利益を生みますが、負ければ何倍もの損失となる諸刃の剣なのです。
ちなみにFX取引(外国為替証拠金取引)は、25倍までのレバレッジをかけることが可能です。
アパート経営もレバレッジ効果が狙えるという部分では同じです。物件価格の1割程度の自己資金(頭金)を出資し、残りの資金を金融機関から借りることでより良い立地、広い土地・建物を購入することが可能になります。
たとえば1000万円の自己資金に対して、融資額9000万円を加えれば1億円の資金です。つまりこれは10倍のレバレッジ効果です。
購入した不動産の資産価値は「ゼロ」にはならない
しかも株やFXと違う大きなメリットがアパート経営にはあります。それは、購入する不動産は資産価値がゼロになることはなく、またそのもの自体が安定して利益を生むということです。
たとえば購入する土地について考えてみてください。
本連載ではアパート経営をする土地を東京圏(東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県)に限定しています。土地の値段は、東京圏内であれば20年後も30年後もほとんど変動しないと考えられるからです。
また、アパートの耐用年数は何十年にもおよび、そこに至るまでに継続的に利益を生み出してくれます。定期的なメンテナンスをしっかり行えば、さらに長期にわたって収益が期待できます。このようにアパート経営には、株やFXのように一攫千金はありませんが、一瞬にしてタダ同然になるというリスクもないのです。
10倍のレバレッジ効果があり、しかもローリスク。こんなに効率的な投資がほかにあるでしょうか。