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申告事績の概要に大きな変化はない
上記は「令和2年分相続税の申告事績の概要」の一部を抜粋(赤枠は筆者加筆)したものです。令和2年分の列を見てください。これは令和2年に亡くなられた方が約137万人、そのうち相続税の申告書を提出する必要があった被相続人数(相続税額がある方)は約12万人であることを意味しています。外書きの32,651人は申告書を提出して特例を受けた結果、相続税額が生じない方の人数です。
亡くなった方の数は概ね横ばいの一方、申告書の提出数が増加したことで、亡くなった方のうち約8.8%の方に課税が行われました。結果、課税割合は増加していますが、概ね令和元年から大きな変化は見られませんでした。
相続税の調査等の状況に変化あり
調査のデータは前事務年度と大きく異なる結果となっています。上記は「令和2事務年度における相続税の調査等の状況」の一部を抜粋したものです。事務年度とは税務署特有の年度の区切りで、7月から翌年6月までの期間を意味しています。最新の資料は令和2年7月から令和3年6月までの期間についての資料ということになります。
令和2事務年度の実地調査件数は5,106件となっており、令和元事務年度の48.0%に大きく減少しています。実地調査とは基本的には調査官が被相続人や相続人の自宅に訪問して対面で調査を行う方法で、コロナウイルス感染症の影響により税務当局が実地調査を意図的に控えざるを得なかったということが推測されます。
非違割合は若干上昇しており、実地調査が行われた場合、87.6%の方が修正申告(又は更正)をされていることが分かります。
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