(※写真はイメージです/PIXTA)

東証は、東証一部以外に東証二部・JASDAQ・マザーズという3つの市場があり、これらに上場している企業は、成長途上で配当が低いイメージを持たれがちです。ところが実情は少々異なっており、かなり高配当な株も存在します。伸び盛りの企業に投資し、見守っていくメリットを解説します。

二部・新興市場銘柄は一部銘柄と違った値動きもある

東証二部や新興市場の銘柄も、日本の景気動向など、市場全体に関係がある要因から影響を受けるため、値動きの傾向は基本的には東証一部と同じようになります。

 

ただ、ときによってはそれと違う値動きをすることもあります。例えば、東証一部の主要な銘柄に手詰まり感が出ると、「小型株」に物色の矛先が向いて値動きが良くなることがあります。小型株とは大まかにいえば、発行済み株式数が少なく、またさほど売買されていないような銘柄のことです。

 

小型株が物色される状態になると、ほとんどが小型株である東証二部や新興市場の銘柄も物色されやすくなります。

 

例えば、日経平均株価は2021年2月に入ってから8月末まで下落傾向でしたが、東証二部指数やJASDAQ平均株価は堅調な動きになっていて、異なる値動きになりました(図表3)。

 

[図表3]東証一部と二部・新興市場が違った値動きをするケース

高配当をもらいながら東証一部昇格を待つ

東証二部や新興市場の上場企業は、東証一部への昇格を目指すところが多いです。一部上場はステータスであり、社会的な信用が上がるなど、メリットが大きいからです。

 

なお、東証二部から一部に進むことを、正しくは「一部指定」、JASDAQやマザーズから一部に進むことは、正しくは「市場変更」と呼びます。ここでは、両者をまとめて「昇格」と呼ぶことにします(2022年4月から東証市場は再編される予定)。

 

東証一部に昇格すれば、より多くの投資家に注目されますし、TOPIX(東証株価指数)に連動する投資信託などから買いが入ることも期待されます。これらのことから、東証一部に昇格した銘柄は、株価が上がることがよくあります。

 

そこで、東証二部や新興市場の中で配当利回りが高く、一部昇格の条件をほぼ満たしている銘柄を買い、東証一部へ昇格するのを待ちつつ、保有を続けるという手があります。

 

 

ファイナンシャルプランナー(CFP)、著述家、個人投資家
藤本 壱

 

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「儲かるなら自分がやれば?」と投資セミナーで質問すると

本連載は藤本壱氏の著書『新版 株初心者も資産が増やせる 高配当株投資』(自由国民社)の一部を抜粋し、再編集したものです。

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