(※写真はイメージです/PIXTA)

本連載は、三井住友DSアセットマネジメント株式会社が提供するデイリーマーケットレポートを転載したものです。

新興国株の相対パフォーマンスは反発

■今年に入り、米連邦準備制度理事会(FRB)による早期金融引き締め観測からハイテク株を中心に米国をはじめとする先進国株市場は大幅に下落しています。一方、新興国株市場は比較的小幅の下げにとどまっています。このため新興国株の先進国株に対する相対パフォーマンスは足元でやや改善しました。金融引き締め観測で割高感の強まった先進国株から出遅れている新興国株へ投資マネーが一部シフトした可能性があります。

 

(注)データは2005年1月3日~2022年1月25日。    2005年1月3日=1.00。MSCI配当込みドルベースでの比較。 (出所)Bloombergのデータを基に三井住友DSアセットマネジメント作成
新興国株の対先進国株相対パフォーマンス (注)データは2005年1月3日~2022年1月25日。
   2005年1月3日=1.00。MSCI配当込みドルベースでの比較。
(出所)Bloombergのデータを基に三井住友DSアセットマネジメント作成

健全度の高いアジア株は選好されやすい

■昨年来の米利上げ観測の高まりで新興国株は敬遠され、相対パフォーマンスが2005年以降で最低水準に下落していました。新興国は経常収支が赤字で、国外からの資金に頼る成長モデルのため、世界の基軸通貨である米ドル金利が上昇すると経済が苦境に陥るとの見方が強まったためと考えられます。

 

■ただ、新興国の中でもアジア諸国は輸出競争力があり、経常黒字の国が多い他、インフレも安定していて、相対的に健全度が高い状況です。さらに、1株当たりの予想利益の伸びは米国に引けを取りません。2022年は世界の中央銀行が金融引き締めへ舵を切る中、アジア株など出遅れていた新興国株が選好される可能性があります。

 

(注)データは2010年1-3月~2021年7-9月。4四半期累積額の推移。 (出所)Bloombergのデータを基に三井住友DSアセットマネジメント作成
地域別の経常収支の推移 (注)データは2010年1-3月~2021年7-9月。4四半期累積額の推移。
(出所)Bloombergのデータを基に三井住友DSアセットマネジメント作成

 

(注)データは2019年~2023年。日本は年度。 (出所)Datastreamのデータを基に三井住友DSアセットマネジメント作成
1株当たり利益の伸び率の地域別比較 (注)データは2019年~2023年。日本は年度。
(出所)Datastreamのデータを基に三井住友DSアセットマネジメント作成

 

 

※当レポートの閲覧に当たっては【ご注意】をご参照ください(見当たらない場合は関連記事『2022年は出遅れている新興国株に注目』を参照)。

 

(2022年1月28日)

 

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2022年1月21日 今後の金融政策と米国株式市場

2022年1月13日 アジア・オセアニアリート市場は大きく上昇

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