鑑定評価には複数のプロセスが必要
不動産鑑定士が依頼を受けて、不動産鑑定評価書を発行するまでのプロセスは、おおむね以下のような流れになります。
(1)鑑定評価の基本的事項を確定する。
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(2)処理計画(鑑定評価の作業に関する全体計画や評価の概略的な方針)を策定する。
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(3)対象不動産の調査・確認を行う。
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(4)鑑定評価に必要な資料を収集し分析を行う。
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(5)鑑定評価を行う。
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(6)試算価格を調整する。
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(7)鑑定評価報告書(鑑定作業の途中でその成果をまとめた文書)を作成する。
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(8)鑑定評価報告書の文言・数値のチェック等と報告書の内容の審査を行う。
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(9)不動産鑑定評価書を作成する。
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(10)不動産鑑定評価書を納品し内容の説明を行う。
必要な日数は約1週間、鑑定料は数十万円程度
不動産鑑定士協会連合会(不動産鑑定士の業界団体)によれば、これら一連の作業にかかる平均日数は、土地のみを鑑定する場合であれば約6、7日間になります。鑑定料金は個々のケースによって異なるでしょうが、おおむね数十万円程度になります。
鑑定の結果、正しい不動産の評価額が得られれば、納付する相続税の額が100万円単位で、場合によっては1000万円単位で減少する可能性があることを思えば、決して高い出費ではないでしょう。