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小中高「通級」に通う子どもは右肩あがり
障害やグレーゾーンの子どもをもつ親にとって、就学に関しては大きな不安を抱いていることでしょう。現在、小・中学校では、比較的障害の程度が軽い子どもに対して、「通級による指導」が行われています。
通級とは「通級指導教室」のこと。そこに通う子どもは、通常学級に籍を置き、学校生活のほとんどを“ほかのみんな”と一緒に過ごし、週に何時間かある通級による指導の時間だけ通級指導教室に移動して支援や指導を受けます。
通級による指導とは、小学校又は中学校の通常の学級に在籍している軽度の障害のある児童生徒に対して、主として各教科等の指導を通常の学級で行いながら、障害に応じた特別の指導を特別の指導の場で行う指導形態です。
出所:学校教育法施行規則第73条の21及び同施行規則第73条の22
通級で行われるのは、「自立活動」。障害による学習や生活上での困難を改善・克服するためのもので、指導内容はさまざま。担当教師が子ども一人ひとりに合わせて最適なことを行います。障害の程度や状態はさまざま。緩い指導のカタチが“ちょうどいい”というわけです。
文部科学省『令和元年度 通級による指導実施状況調査』によると、国公私立小学校、中学校、高等学校で通級による指導を受けている児童生徒数は13万4,185人。前年から1万1,090人、10%弱の増加でした(図表)。
そのうち、発達障害(ADHD、学習障害、自閉症)は7万2,733名で、通級に通う児童生徒の半数以上が発達障害です。
さらに細かくみていくと、注目すべきは増加率。10年で、ADHDは4,013人から2万4,709人と約6倍、学習障害は4,726人から2万2,389人と約5倍、自閉症は8,064人から2万5,635人と約3倍にも増えています。
少子化が進むなか、確実に発達障害の子どもは増えています。これは前述の発達障害者支援法がつくられたことで、それまで「落ち着きのない子」などと括られていた子どもに、しっかりと診断がつけられるようになったことが大きいと考えられます。つまり「増加した」というよりも「認知が進んだ」といったほうが正しいといえるでしょう。
「発達障害」。当事者でなければ関係ないと思うかもしれませんが、その支援は国民の責務とされています。まずは知ること。それは私たちの責任です。
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