(※写真はイメージです/PIXTA)

住宅金融支援機構が公表しているデータから、現在日本では、25人に1人が住宅ローンの返済に問題を抱えていると分かっています。最終的には自己破産をしなければなりませんが、住宅ローン以外の借金を整理できれば、破産をせず、自宅を維持することも可能です。借金を整理する方法について、クラッチ不動産株式会社代表取締役の井上悠一氏が解説していきます。

「コロナ版ローン減免制度」は使えませんか?

②コロナ禍における救済措置「コロナ版ローン減免制度」

 

新型コロナの影響で住宅ローンなどの返済ができなくなった人について、自己破産や個人再生とは違う方法で、借金の減額や免除をしてもらう制度(コロナ版ローン減免制度)が2020年12月からスタートしています。

 

この制度は、もともと自然災害で家や財産を失った被災者向けにつくられた「自然災害による被災者の債務整理に関するガイドライン」を新型コロナの影響を受けた人たちに適用する場合の特則を定めたものです。

 

減免制度では、財産を処分する清算型が基本となりますが、将来的に反復・継続して収入を得る見込みのある方は、合意できた金額を分割で返済すれば、財産を処分せずに済みます。

 

このあたりは個人再生と同じですが、分割で返済できる期間が個人再生の原則3年よりも2年長い、5年とされていることから、その分毎月の返済額が抑えられますので、個人再生に比べて返済による負担は軽くなります。

 

◎コロナ版ローン減免制度の利用要件や手続きの流れ

 

▼この制度を利用できる人

 

この制度を利用することができるのは、コロナ禍の影響による失業や、収入・売り上げの減少によって、住宅ローンなどの返済ができない、あるいは近い将来返済できなくなることが確実である個人と個人事業主です。

 

コロナ禍以外の理由で返済が困難になっている人は利用できません。

 

▼減免の対象となる債務

 

①2020年2月1日以前のすべての債務、②2020年2月2日から同年10月30日までの間に、コロナ禍に対応するために借り入れた債務の2つで、2020年2月2日以降にコロナ禍以外の理由で借り入れた債務は含まれません。

 

 

井上悠一

クラッチ不動産株式会社代表取締役

 

※本連載は、井上悠一氏の著書『あなたを住宅ローン危機から救う方法』(幻冬舎MC)より一部を抜粋・再編集したものです。

あなたを住宅ローン危機から救う方法

あなたを住宅ローン危機から救う方法

井上 悠一

幻冬舎メディアコンサルティング

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