次のフロンティアを模索するGAFAM
インターネットが一般に普及して20数年が経過した。この間、米国にはグーグルやアップル、フェイスブック(メタ)、アマゾンといった超巨大ハイテク企業が誕生し、米国の株式市場は我が世の春を謳歌してきた。しかし、その勢もいよいよ鈍化する時期に入りつつあるのではないか。収穫逓増の時期を過ぎ、収穫逓減期に入っていくものと思われる。
たとえば音楽や動画ストリーミング(自動配信)のジャンルでは多くの企業が参入して価格競争が起こり、収益性が悪化している。GAFAMはインターネットとサイバーの世界で多くの利便性を開拓して圧倒的ユーザーを獲得し、その独占的強みを活用してさまざまな外部のコンテンツメーカーを支配してきた。
しかしスマホの新モデルに追加される新機能に対する驚きは小さくなってきた。機能の差がなくなったスマホメーカーが競争して価格が下がっていく時代に入り、プラットフォーマーの役割はさまざまなコンテンツを右から左に流すだけの単なる土管になっていくものと思われる。
今後付加価値を生み出すのは、土管ではなく、その土管を通して提供されるコンテンツになっていくのではないか。またGAFAMなどの巨大なプラットフォーマーは、独占性を利用してネットアプリプロバイダーやコンテンツメーカーを支配し買収しコングロマリット化しているが、いずれ独占禁止法違反に問われるかも知れない。
フェイスブックが社名をメタに変更し、メタバースと呼ばれる仮想空間の開発を強化する方針を打ち出した。現在のプラットフォームビジネスが収益的に厳しくなる恐れが強まってきたなかで、新しい収益源を、さらなるバーチャルの世界に求めたのである。
しかし、メタバースのような仮想空間はより臨場感を高めるだろうが、これまで程の熱狂を生み出すだろうか。メタバースには膨大なデータ処理のためのコストが必要なるが、コストパフォーマンスは低下していくのではないだろうか。
サイバーの世界のもう一つの新しいフロンティアは仮想通貨などブロックチェーンの世界であるが、それはデータの分散管理であり、プラットフォーマーが支配しにくい領域である。
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