あなたにオススメのセミナー
なぜこんな遺言を作ったのか?納得してもらえる理由
でもなぜお父さんはこんな遺言を作ったのか、その理由がわかれば、次男と三男も納得するかもしれません。その理由を付言事項に書くことができます。
例えばこのようなエピソードを書いたら、どうでしょうか。
「長男が大学進学を考える頃、家計が苦しかった。そこで長男が、自分は大学進学をあきらめて就職するかわりに、次男と三男を進学させてくれるよう頼んできた。そして、このことは絶対に2人には言わない、という約束をした。
長男の働きで、次男と三男はそれぞれ大学に進学し、立派な企業に就職できた。家計が苦しかったのは自分のせいなのに、長男は黙ってずっと支えてくれた。そして、老後の自分の面倒もみてくれた。
そんな長男にできることは、今ある財産を相続させるくらいしかできない。長男だけをえこひいきしているのではない、ことをわかって欲しい。3人、これからも仲良くしてほしい。」
遺言書にこのようなエピソードが書かれている場合と、全く書かれていない場合、どちらの方が円満に相続できるかは、瞭然だと思います。
遺言書にはぜひ、メッセージと、なぜ財産分割をそのようにしたかという理由を書いてください。
そうすれば相続人全員が財産分割に納得する、と保証はできませんが、遺言書を書いた人や、財産を貰うことになった人への疑念が亡くなり、相続トラブルを防ぐことにつながります。
遺産分割の割合や、自分の気持ちをどう伝えたらいいか、困った時には専門家に相談をしましょう。
きっと、依頼者であるあなたの気持ちが伝わるような、遺言書の作り方のアドバイスをもらえるはずです。
■動画でわかる「遺言書にはメッセージを残す」
天野 清一
税理士法人・都心綜合会計事務所
2025年2月8日(土)開催!1日限りのリアルイベント
「THE GOLD ONLINE フェス 2025 @東京国際フォーラム」
来場登録受付中>>
【関連記事】
■税務調査官「出身はどちらですか?」の真意…税務調査で“やり手の調査官”が聞いてくる「3つの質問」【税理士が解説】
■月22万円もらえるはずが…65歳・元会社員夫婦「年金ルール」知らず、想定外の年金減額「何かの間違いでは?」
■「もはや無法地帯」2億円・港区の超高級タワマンで起きている異変…世帯年収2000万円の男性が〈豊洲タワマンからの転居〉を大後悔するワケ
■「NISAで1,300万円消えた…。」銀行員のアドバイスで、退職金運用を始めた“年金25万円の60代夫婦”…年金に上乗せでゆとりの老後のはずが、一転、破産危機【FPが解説】
■「銀行員の助言どおり、祖母から年100万円ずつ生前贈与を受けました」→税務調査官「これは贈与になりません」…否認されないための4つのポイント【税理士が解説】