「ETF」と「投資信託」、どちらから始めるべき?
ETFなら、市場が開いている時間に機動的に売買できる
ETFのメリットは、次の2点にまとめることができます。
①リアルタイムでいつでも取引できる
②インデックスファンドより低コストで分散投資が可能
ETFならば、市場の開いている時間に機動的に売買できます。市場での値動きによっては、思ったより安く買えたり、高く売れたりすることもあるでしょう。加えて、インデックスファンドより手数料が安いことがほとんどなので、コストを抑えた投資ができます。
とはいえ、ETFにもデメリットはあります。ETFのデメリットは、次の4点です。
①売買時・運用中にコストがかかる
②iDeCoは対象外・つみたてNISAは本数が少ない
③自動積立できる証券会社が限られている
④分配金が自動的に再投資されない
株式投資では売買時にしか手数料がかかりませんし、投資信託は販売手数料無料の商品も増えています。しかしETFの場合は売買時にも運用中にもコストがかかります。加えて、iDeCoではETFをそもそも購入できません。つみたてNISAにはETFがあるのですが本数は少なく、2021年10月時点で大和証券でしか売買できません。
さらに、ETFでは毎月一定額ずつ自動で買い付ける「自動積立」のサービスが限られています。自動積立したい場合は、本稿執筆時点では、SBI証券(米国株式・ETF定期買付サービス)、マネックス証券(ETF自動積立サービス)、PayPay証券(つみたてロボ貯蓄サービス)のみです。
また、分配金は自動的に再投資されないので、投資の利益で新たなお金を生み出す複利効果を生かすには、手動で再投資する必要があります。本稿執筆時点では、マネックス証券の「米国株定期買付サービス」のみが米国ETFの分配金の自動再投資に対応しています。
iDeCo、つみたてNISAの制度を使い切ったあとに、ETFを活用する!
以上を踏まえると、ETFがおすすめな人は、
①iDeCoとつみたてNISAに上限まで投資し、次の投資先を探している人
②自分でタイミングを計って売買したい人
③手数料の低い海外ETFに投資してみたい人
といったところでしょう。まずはiDeCoやつみたてNISAといった、非課税で投資する制度を目一杯使い切りましょう。そして、さらに投資できる場合に「その次の投資先」としてETFを活用するのがおすすめです。
つみたてNISAやiDeCoを優先。投資信託で目一杯投資したら「次の投資」としてETFを活用!
頼藤 太希
株式会社 Money & You 代表取締役
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