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軍用地投資も「立地の選定」は重要なポイント
一般的な不動産投資において最も重要なのが「立地」選びだということは、多くの人が認めているところだと思います。立地は、その物件の入居率を左右するだけでなく、景気の上昇による資産価値の値上がりにも影響するため、買うときも売るときも重要な条件です。元アメリカ大統領のドナルド・トランプ氏は、ご存じのとおり“アメリカの不動産王”ですが、彼の名言として「不動産に重要な事柄を3つ挙げると、1に立地、2に立地、3に立地だ」という言葉を聞いたことはないでしょうか。アメリカの不動産王でさえ、不動産投資において立地に勝るものはないといっているのです。
もちろん、軍用地投資においても立地の選定は重要なポイントです。しかし、現在、軍用地投資は、一時期の過熱化は沈静しましたが、米軍施設ごとに人気にばらつきがあります。初めて購入される方にとって、300万円以下の少額物件の場合、売り物件自体の数が少ないので、ある程度価格の面には、目をつぶらなければ購入はおぼつかないのが現状です。
もちろんだからといって、立地について知らずにいていいというわけではありません。軍用地における立地とは、どの米軍基地(施設)なのかということ。結論からいうと、「現状、返還予定がない米軍施設」と「軍用地料の値上がり率の高い“宅地見込み地”」の両方に当てはまる軍用地が「好立地」ということができます。
2013年4月、日米両政府は「沖縄における在日米軍施設・区域に関する統合計画」に合意しました。沖縄県内で人口の多い、嘉手納飛行場以南にある米軍6基地の各施設を再編統合するという内容です。これまでも説明してきましたが、軍用地投資の肝は長期運用にあります。軍用地を持っていれば、軍用地料は毎年値上がりするので、購入価格に対する利回りが上がり続けます。これは、他の不動産にはあり得ないことです。つまり、軍用地の利益を最大限に享受するには、返還予定がない基地を選ぶのが正解ということになります。
図表1の丸で囲った部分をご覧ください。沖縄本島中部で嘉手納飛行場以北の米軍基地、所在地でいうと、沖縄市、嘉手納町、読谷村、うるま市が好立地であるということができます。
軍用地の価格を決める「倍率」は、現状返還予定がない嘉手納飛行場などの米軍基地ほど高くなる傾向にあります。しかし、ここ最近、返還予定地の牧港補給地区が返還真近となり、注目度がアップしてきました。返還期日はまだ決まっていませんが、再開発で地価が上昇するだろうと見る不動産会社もあります。今では、嘉手納飛行場より牧港補給地区の倍率が高くなっています。私は10年以上前から軍用地投資を行っていますが、返還予定基地は、返還真近になると、販売価格は、「倍率」よりむしろ、「坪単価」つまり、近傍の土地の価格に左右されると見ています。このことは、軍用地業界に関わる者なら、誰でも知っていることです。
嘉手納飛行場と牧港補給地区の金融機関による担保評価は同じです。したがって、軍用地収入を目的とする利回り重視ならば、嘉手納飛行場を購入するほうが割安ということができます。しかし、跡地利用の再開発を見込んで「果実」を享受したいのであれば、牧港補給地区を購入する考えもあります。どちらを選択するのかは、個人の考え一つで変わります。
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