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ゴルフ会員権を相続した場合の手続き方法と不要だったときの売却方法について、相続に詳しいAuthense法律事務所の堅田勇気弁護士が解説します。

相続したゴルフ会員権を売却するときの流れや注意点

相続したゴルフ会員権を売却する流れや注意点ゴルフ会員権を相続したけれど、相続人がゴルフをしない・利用しないという場合は、会員権を売却することになります。ここでは、ゴルフ会員権売却の流れと、その際に注意しておきたいポイントをご紹介します。

 

売却前に確認すること

 

ゴルフ会員権を相続し、売却するときには、「名義変更をせずに譲渡できるケース」、「一名義変更をしてからでないと譲渡できないケース」の2パターンがあります。

 

そのため、売却の際にはまずゴルフ場に、名義書換が必要かどうかを確認しなければいけません。名義書換が不要の場合は、そのまま市場に売却することが可能です。名義書換が必要な場合は、前項で説明した手順で名義変更を行ってから、売却という流れになります。

 

■年会費優遇措置の有無もよく確認しておきましょう

 

ゴルフ会員権を相続し、所有していると、メンバーとして年会費の支払いが必要になります。ただし、ゴルフ場によりますが、相続したゴルフ会員権であれば市場で売却するまで年会費の優遇措置を行っているところもあります。

 

ゴルフ会員権は、相続から売却が完了するまでにある程度期間が必要となりますので、年会費の優遇措置があるかどうかは意外と重要なポイントとなります。

 

相場を調査しゴルフ会員権を売却する

 

ゴルフ会員権を市場へ売却する際は、必ず相場を確認するようにしましょう。相場は頻繁に変動がありますので、損失を出さない、あるいは少なくするためには相場の動向を把握することが非常に重要となります。

 

ゴルフ会員権の相場は、各取引業者の相場表で確認できます。インターネットで検索すると取引情報などを見ることができますので、参考にすると良いでしょう。ゴルフ会員権は、売り買いで価格が離れており、この中間が相場ということになります。

 

また、取引の際には手数料が発生します。取引手数料は業者によって異なりますので、あらかじめきちんと確認しておきましょう。

 

売却で発生する税金

 

ゴルフ会員権を売却した場合、相続税と所得税の2種類の税金が課せられます。売却によって利益が出た場合、相続税・所得税の両方にかかる税負担が大きくなってしまうことから、相続税申告期限から3年経っていない場合は所得税の優遇が受けられるようになっています。

 

損失が出た場合は、以前は損益通算が可能で確定申告によって還付の対象となっていましたが、残念ながら現在ではその制度が廃止され、損益通算ができなくなってしまいました。なお、相続税は、通常取引相場の約70%評価額と言われています。

まとめ

ゴルフ会員権を相続した場合の、手続きの方法についてご説明しました。意外と知られていませんが、ゴルフ会員権は財産として相続することができるのです。ゴルフ会員権を相続したときの取り扱い方法は、

 

・メンバーとして利用する

・市場へ売却する

 

上記の2パターンとなりますが、どちらのパターンを選ぶにしても、まず確認すべきことは「名義変更」についてです。

 

特に売却を考えている場合は、名義変更が不要なケース・必要なケースが存在します。スムーズな取引や手続きができるよう、まずゴルフ場に連絡し名義変更が必要かどうかを確認してから、正しい手順で売却しましょう。

 

 

堅田 勇気

Authense法律事務所 弁護士

 

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本記事はAuthense遺言・遺産相続のブログ・コラムを転載したものです。

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