景気回復と好業績から史上最高値更新
■2021年の米国株式市場は前年に続き大きく上昇し、主要3指数ともに史上最高値を更新しました。
■予想外のインフレの高止まり、量的緩和縮小の前倒しを始めとする米金融政策への不透明感、中国大手不動産会社の債務不履行懸念、そして新型コロナウイルスの新たな変異株の出現による景気悪化懸念などから調整する局面も見られましたが、ワクチン接種の進展による経済活動の正常化や好調な企業業績を背景に、年間を通して上昇基調が続きました。
コロナ関連、エネルギー関連、半導体株が好調
■今年の米国株式市場(S&P500種指数採用銘柄)のベストパフォーマーは、新型コロナのmRNAワクチンを開発したモデルナでした。世界的なワクチン接種の拡大を受けて株価は前年末比で約2.9倍となり、昨年に続き大きく上昇しました。
■今年は原油などエネルギー価格の高騰から予想外のインフレ高止まりが続きましたが、約2.6倍に上昇したデボン・エナジーを筆頭に、石油・ガス関連銘柄は6銘柄がトップ20にランクインしました。
■デジタルトランスフォーメーション(DX)や様々なモノがインターネットでつながるいわゆる「IOT」の進展を背景に、半導体不足が深刻化したのも今年の特徴です。関連銘柄ではエヌビディアが約2.3倍に上昇し騰落率で4位に入りました。
※個別銘柄に言及していますが、当該銘柄を推奨するものではありません。
※当レポートの閲覧に当たっては【ご注意】をご参照ください(見当たらない場合は関連記事『今年のマーケットを振り返る ~米国株式市場』を参照)。
(2021年12月13日)
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