コロナ禍、「おうち時間」の増加で家具や家電など、インテリアにこだわる人は増加傾向にありますが、「本当に自分らしい空間」作りの真髄はどこにあるのでしょうか。本記事では、ライフスタイルショップ「SEMPRE SESIGN」代表取締役会長である田村昌紀氏が、理想的で豊かなライフスタイルについて紹介していきます。

「日常にあるものすべて」が暮らしを彩るアートになる

著者の家には、たくさんのアートがある。友人の画家が描いた絵もあるし、実家で親しんでいたものもあれば、家内の作品も部屋のそこここにある。

 

フランスに「アール・ド・ヴィーヴル(Art de Vivre)」という言葉があるように、アートは生活を豊かにする。直訳すると「Art」が「芸術」、「de」は前置詞で、「Vivre」が「暮らし」。「生活美学」「暮らしの芸術」という意味だ。

 

小さな絵画でもいいし、オブジェだってかまわない。心惹かれるものを選びとり、日常を過ごす空間に置いてみる。そこに作品があることで、場の空気がゆっくりと変化していき、無意識のうちにも心が潤い、ゆっくりと耕される。

 

アートというと、絵画や立体作品を思い浮かべるが、著者は階段もアートだと思っている。なかでもらせん階段は実に優美な立体美術だ。

 

ヴァチカン美術館やルーブル美術館のらせん階段はよく知られるところだし、最近だと現代美術家のレアンドロ・エルリッヒも、らせん階段をテーマにインスタレーションを行っている。

 

我が家では、玄関を入ってすぐのところにらせん階段がある。この家を設計するときに、「らせん階段があったら彫刻のようで面白いな」と思ったのだ。

 

加えて、人の動線を上下に導くのが楽しい。円弧を描きながら、住まいの上階と階下をつなぐ。親しい友人や知人が我が家を訪れ、笑いさざめきながらこの階段を上がっていく様子は、まるで幸福なインスタレーションのようだ。

 

大理石の大きな彫刻は我が家の雰囲気には似合わないけど、45年前につくったらせん階段は、今も我が家のシンボルとしてモダンな空気を漂わせている。そう、アーティストが手がける作品だけがアートではない。らせん階段がそうであるように、僕たちの日常にはたくさんのアートがあり、幸福度を高めてくれるのだ。

 

 

 

田村 昌紀

SEMPRE DESIGN 代表取締役会長

 

 

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※本記事は書籍『本当に必要なものだけに囲まれる、上質な暮らし』(幻冬舎MC)より一部を抜粋、再編集したものです。

本当に必要なものだけに囲まれる、上質な暮らし

本当に必要なものだけに囲まれる、上質な暮らし

田村 昌紀

幻冬舎メディアコンサルティング

25年間、世界中の美しいデザインを追求し、「SEMPRE DESIGN」の田村氏が辿り着いた、長年にわたって愛用できるものに囲まれて過ごす、理想的で豊かなライフスタイルの真髄。

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