【本記事のポイント】
・企業業績の増益基調は続く
・PERを過去平均の15倍として3万5850円が2022年の基準値
・日経平均予想レンジは2万9000円~3万9000円
右肩上がりで崩れない株式相場
株式相場は下値が固まってきた印象。3日連続で陽線である。特に日経平均は12/1と12/3に長い下ヒゲを引いて陽転してきた。底入れのシグナルと見られる。
今回の急落局面でも2万7500円は割り込まなかった。8月、10月、そして今回と少しずつではあるが下値が切りあがっている。相場は右肩上がりが崩れていない。今は上値の重さが目立つが、いずれまた3万円を超える高値をとってくるだろう。
理由は企業業績の増加トレンドが崩れないからである。アベノミクス相場がスタートした2012年末以来、日経平均は予想EPSの増加トレンドに沿って上昇してきた。予想PERの平均は15.5倍。一時的な乖離はあるが、だいたい一定のレンジに収まる。
バリュエーションとは企業評価であり、その元になるのは投資家の要求リターン(=資本コスト)であるため、短期間での変動はあってもそんなに大きく水準が変化するものではない。
世の中の自然現象は平均回帰というのが当たり前のものと、そうではなくべき乗分布のものとに分かれるが、株式のバリュエーションは平均回帰すると考えられる。
簡単に言えば、高くなったものは低くなり、低くなったものはまた高くなる。上げ下げを繰り返すものだろう。
現在の予想PERは平均よりも2倍程度低い。コロナ感染の落ち着き、経済再開が現実のものになればPERも過去平均に戻るだろう。
日経平均(青)と日経平均予想EPS(オレンジ)
日経平均予想PER
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