国税庁に「密告」されて税務調査になるケース…実在するのか?【税理士が解説】 (※写真はイメージです/PIXTA)

税務調査は、タレコミや投書などから調査対象になることはあるのでしょうか。税務調査は誰にでもやって来る可能性があるものとはいえ、どのようにピックアップされているのかは気になるところです。ここでは、タレコミや投書などから税務調査が増えることはあるのか、無申告であることをタレコミされる可能性や予防策などについて解説します。※本記事は、税理士法人松本のブログより転載したものです。

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国税庁HPには、脱税などの「情報提供ホーム」が存在

税務調査の対象となるような情報のタレコミや投書などは、本当にあるのでしょうか。

 

国税庁のホームページでは「課税・徴収漏れに関する情報の提供」(https://www.nta.go.jp/suggestion/johoteikyo/input_form2.html)として、広く一般からの投書や情報提供を呼びかけています。

 

上記の国税庁情報提供フォームから記入して送信すれば、匿名での投書やタレコミが可能です。脱税や所得隠しなどの不正行為や帳簿操作、虚偽の領収書発行など、過去の情報提供事例についても、細かく掲載されています。

税務調査につながるケースは“割とある”

外部や第三者からのタレコミ・密告は、上記オンラインフォームだけでなく、税務署へ直接電話などで連絡が行く場合もあります。

 

「XXという会社が売上をごまかしている」「現金取引を計上せず、税金逃れをしている」「無申告を続けている人がいる」など、タレコミの内容はさまざまです。

 

こうした一般から寄せられる情報を元に税務調査が開始され、実際に調査の対象となったケースも少なくありません。

知人、取引先、親族、内縁関係者…様々な人がタレコミ

タレコミ・密告や投書などを行う人は、恨みなどの私情が理由となってタレコミすることが多いようです。

 

知り合いや知人、取引先に限らず、ちょっとした会話の中で無申告や脱税などを口にしたことを投書される場合もあります。親族や内縁関係者など、実際に仕事に関わっている人からのタレコミもあるでしょう。

 

とはいえ、すべてのタレコミや投書に対して税務調査が実施される訳ではありません。どのような場合に、税務署は調査に乗り出すのでしょうか。

実際に税務調査されるのはどんなケース?

タレコミや投書から税務調査となるケースには、以下のようなものが挙げられます。

■情報に信ぴょう性がある

タレコミの中には、怨恨などから大げさな内容や、虚偽の投書などが含まれている場合もあるため、税務署ではどの程度信ぴょう性があるのかについて、慎重に判断することとなります。

 

タレコミや投書は匿名で行うことができるため、虚偽のタレコミに対して人件費や時間を投じて本格的な調査をするのは、税務署も避けたいのです。実際に、タレコミから摘発となる割合は1%にも満たないともいわれています。

 

情報に信ぴょう性があるかどうかを判断する基準については各管轄の税務署によってまちまちでしょう。

 

とはいえ、通帳の履歴や宅配便の発着履歴などから、事業を営んでいるかは、現地へ調査に行かなくても掴むことが可能です。

 

運営しているサイトやホームページはもちろん、実際に店舗を経営している場合、税務署の調査員が客を装って調査に訪れるケースもあります。

 

タレコミの信ぴょう性を判断する基準は明確ではないものの、投書やタレコミに基づいて税務署が事実関係をチェックすれば、不審な点があればすぐにバレると考えておいた方がよいでしょう。

■無申告である

申告漏れや不正な申告内容に関するタレコミよりも、無申告であることがタレコミによって摘発されるケースもあります。税務署では、無申告者に対しての情報提供や税務調査を強化しているからです。

 

申告内容をごまかしていないか、脱税行為に該当しないかを判断するには、ある程度専門的な知識が必要となります。

 

しかし、一定以上の収入があるにも関わらず無申告であれば、専門知識がなくても容易に判断することが可能です。

 

無申告は、多くの第三者からも指摘を受けやすい状況であるといえます。税務署に無申告であることがわかれば、重加算税などのペナルティが科せられることとなるため、できるだけ早い段階で自主的に申告しておくことが大切です。

「タレコミや投書による税務調査」は対策可能か?

タレコミや投書による税務調査には、以下のような対策を取りましょう。

■過去の漏れやミスは修正申告を行う

過去の申告内容に抜けや漏れがあったとしても、修正申告をすることができます。税務調査で指摘を受けるよりも前に修正申告を行えば、過少申告加算税は課税されません。無申告加算税についても軽減することが可能です。

 

税務調査では、多くの場合訪問前に事前連絡が入ります。よほど悪質な場合を除き、ある日突然抜き打ちで調査されることはないため、不安な場合は今からでも過去の申告内容をチェックするとよいでしょう。

■無申告も遡って申告できる

確定申告をしていない無申告状態は、税務署が力を入れて調査対象とするものの1つです。現在無申告であるなら、1日でも早く申告を行うことをおすすめします。直近の申告だけでなく、数年分まで遡って申告することも可能です。タレコミから無申告が税務署にバレたり税務調査で無申告の指摘を受けたりする前に、自主的に申告するようにしましょう。

■プロのサポートを受けて申告する

「これまで税理士を顧問にしたことがない」「かつて依頼していたが、現在は何のサポートも受けていない」という場合には、気づかずに申告漏れや計上ミスなどが多発している可能性もあります。税理士のサポートを受けることで、適正な申告かどうかをチェックすることが可能です。

 

無申告状態で「確定申告に必要な書類や帳簿をどう作ればよいのかわからない」という場合には、税務調査や無申告などの取扱実績を多く持つ税理士事務所へ相談してみましょう。

 

専門家のアドバイスを受けて申告することにより、タレコミや税務調査を必要以上に怖れずに済みます。

 

<まとめ>

タレコミや投書によって摘発を受けるケースは多くはないものの、税務調査に繋がる可能性はあります。特に、税務署が調査を強化している自営業や副業を無申告にしていると、指摘を受けて重いペナルティが課税されてしまう恐れもあるでしょう。

 

必要なら税理士など専門家のサポートを受けて、無申告の申告や修正申告を早めに済ませておきましょう。

 

 

税理士法人松本

税務調査特化税理士法人として全国5ヵ所(渋谷、亀戸、新宿、横浜、大阪)にオフィスを構え、“成功報酬型”税務調査サポートを提供する税理士事務所では国内No.1の規模を誇る。

国税局に勤めていた、いわゆる「国税OB」が複数名所属。

税務調査相談実績は累計1000件以上。一般業種より税務調査が厳しいと言われる風俗業界の税務に10年以上特化し、追加徴税額ゼロ円の実績も多数。

(写真は代表税理士・松本崇宏氏)

【税理士法人松本HP:(https://無申告.jp/)

著者紹介

連載税務調査専門税理士法人が解説!税務調査の「こんなケース」の対処法

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