70代父の遺言「財産はすべて再婚相手へ相続」…最低な後妻の策略だ!裁判で無効にしたい【弁護士が解説】

70代父の遺言「財産はすべて再婚相手へ相続」…最低な後妻の策略だ!裁判で無効にしたい【弁護士が解説】
※画像はイメージです

争族、離婚トラブル、労働問題…弁護士事務所には今日も様々な相談が舞い込みます。本連載では、弁護士法人アズバーズ代表の櫻井俊宏氏が、実際に寄せられたトラブル事例を紹介し、具体的な対策を解説します。※プライバシーに配慮し、実際の相談内容と変えている部分があります。

「信じられない」後妻が子供たちに送りつけた内容は…

悲しみと絶望に暮れるなか、怒りが頂点に達する連絡がありました。

 

弁護士の書面と一緒に、父の公正証書遺言が送られてきました。その内容はなんと、「すべての財産をAに相続させる」というものでした。

 

私が住んでいる家は父からも少し費用を出してもらっていて、父には10分の1の共有持分があるのですが、その分も含めてです。父がこのような遺言を作るはずがありません。

 

弁護士に相談したところ「遺留分」というものが請求できるそうです。難しい戦いになるそうですが、遺言無効確認という裁判もできるそうです。弁護士を立てて、Aと徹底的に争うつもりです。

 

1 遺言について

 

遺言は、法律の世界では「遺言」と書いて「いごん」と読みます。

 

この遺言には、自分で手書きで書く「自筆証書遺言」(民法第968条)のほかに、公証役場で公証人という方に作成してもらう「公正証書遺言」(民法第969条)があります。これにより、公証役場に遺言の写しが残ります。

 

公正証書による遺言であれば、紛失してしまうとか、見つけた人が破いて捨ててしまうといった、自筆証書遺言に生じがちな心配もなくなります。

 

また最近、自筆証書遺言書保管制度が誕生しました。その名の通り、自筆証書遺言について、法務局に預かってもらうことができる制度です。紛失等のリスクを防ぐことができます(遺言書保管法)。

 

もし、公正証書等にせず自筆証書遺言を作成するようであれば、遺言は原則手書きでないと無効であること、日付・氏名の記載が必要であること等に注意してください。ただし、最近の法律改正で、どのような財産があるかを記載する財産目録については、手書きでなくても大丈夫ということになりました(民法968条2項)。

 

遺言の最後に、被相続人の思いを綴る場合があります(「付言事項」と呼ばれています)。「特定の誰かに世話になったからその人の相続分を多くする」「相続人みんなで力を合わせて家を守ってもらいたいから、このように分割する」等の文章があることによって、相続争いを防ぐ効果があります。

 

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