中国人留学生に「日本語勉強中」とつけてもらった経営者の思惑 (※写真はイメージです/PIXTA)

営業はランチのみ、どんなに売れても1日100食限定と、従来の業績至上主義とは真逆のビジネスモデルを実現する京都の国産牛ステーキ丼専門店『佰食屋』。代表の中村朱美氏は、新人スタッフの配属など店舗のチームづくりにあたり、「能力」よりも重視していることがあるといいます。中村氏による「チームづくり」の名采配を見ていきましょう。※本記事は『売上を、減らそう。たどりついたのは業績至上主義からの解放』(株式会社ライツ社)から一部を抜粋・再編集したものであり、本文中の店舗情報は現在と異なる場合があります。

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チームづくりの最優先事項は「人間関係」

佰食屋が従業員に求めているのは、誰でもできるような仕事です。コツコツ続けていれば、誰でも覚えることができますし、誰がどの店に配属されても、みんな同じことができます。

 

ですので、従業員を配属するにあたって、もっとも重要視しているのはスキルではなく、人間関係がうまくいくかどうか。

 

逆に言うと、それしか気にしていません。

 

どうすれば売上が上がるか、という視点でスキルだけを優先した配属をつくった場合、どうでしょうか。職場から聞こえてくるのは、「アイツは使えない」「わたしはこんなに頑張ってるのに」「また尻拭いか」といった人間関係の愚痴ばかりでしょう。

 

会社とは、人の集まりです。一人ではできないことをするために会社があります。だとすれば、もっとも優先されるのは人間関係のはずです。

 

新人の個性とほかのメンバーの個性との相性がいちばんしっくりくるチームはどこか、というポイントにだけ気をつければいいのです。

 

たとえば、肉寿司専科の納品担当を務めるYくんは、本当に話すのが苦手な男性です。別に雑談しなくても困らないだろうけれど、Yくんが困ったとき、誰かに相談しやすいような雰囲気をつくってあげたほうがいいだろう、と考えました。

 

すると、Mさんという女性がいちばんツッコミ役として適任だと思ったのです。彼女は4歳と1歳のお子さんがいるお母さんで、人の特徴をうまく捉えて、話を聞き出すのが得意な人でした。きっと相性がいいはず。

 

そこで二人を肉寿司専科に配属したところ、狙い通り! Mさんは彼が口下手なのを笑いに変えたり、似顔絵を描いてあげたりして、Yくんは孤立することなく、周りからも愛される関係に落ち着いています。

 

また、中国人留学生のBさんを面接したときは、まだ日本へ来てわずか1週間でした。

 

日本で働く場所がなければ勉強するにも困るでしょうし、お金も足りなくなるでしょう。そこで、間もなく卒業を迎える予定だった、日本語がペラペラの先輩で中国人留学生のFさんがいる肉寿司専科に配属しました。

 

「親心」であたたかく見守ってサポートしてくれるのではないかと期待していたところ、これも狙い通り、いい雰囲気で迎えてくれました。日本語のつたない部分も上手にサポートして、とても身近な日本語教師になってくれたのです。

 

ほかの会社よりも格段に勤務時間が短いとはいえ、佰食屋でも1日数時間は職場で過ごします。1日のうち、少なくない時間を一緒に過ごす同僚との人間関係がうまくいかないと、真っ先によぎる言葉は「退職」だと思います。

 

これからの時代、新しい従業員を採用し続けるのと、一度採用した従業員になるべく長く働いてもらうのと、どちらのほうが大変でしょうか。

 

そのために、経営者がすべきことはなんでしょうか。

 

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売上を、減らそう。たどりついたのは業績至上主義からの解放

売上を、減らそう。たどりついたのは業績至上主義からの解放

中村 朱美

ライツ社

各メディアで話題沸騰中の「佰食屋」店主、初の書き下ろし著書。 ・ランチのみ、の国産牛ステーキ丼専門店 ・どんなに売れても、1日100食限定 ・営業、わずか3時間半 ・インセンティブは、早く売り切れば早く帰れる ・飲…

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