医学部受験の絞り込み、コロナ禍でさらに強まった地元志向<検証2021年度私立大医学部入試> (※画像はイメージです/PIXTA)

2020年の春以降、自らの感染リスクと隣り合わせになりながら、新型コロナウイルス感染者の治療にあたる医師たちが折に触れメディアに映し出されてきた。歴史に残るパンデミックの中で健闘する医師たちの姿は医学部医学科(以下、医学部)を目指す受験生たちにはどんなふうに映り、どのような影響を与えたのか。駿台予備学校の医学部受験専門校である市谷校舎の教務マネージャー宮辺正大氏と受験データとともに、大学入学共通テスト(以下、共通テスト)元年となった2021年度の医学部入試を振り返る。第4回は私立大の2021年度の医学部入試の動向を振り返り、志願者数減少の要因を探る。

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私立大医学部は対前年度比90の志願者大幅減

今回は、全国に31校ある私立大医学部について検証していく。

 

まずは、2021年度の駿台による525校の私立大学一般選抜の系統別志願状況2ヶ年比較をみることにする【表1】。ここでは前年度を100とし、2020年度と2021年度の志願者数を比較している。ここでいう志願者数とは私立大への延べ出願数で一人が3校出願すれば3とカウントされる。

 

2021年度の国公立大全体の一般選抜の志願者数が前年度対比(全体指数)で97だったのに対して、私立大は前年度対比で86と14ポイントも低くなっている。これは1人あたりの志願校数が多い浪人生の大幅減少と受験生がコロナ禍で極力外出を避けるために、受験校も例年より絞り込んだことに起因していそうだ。そのなかでも医学部は、対前年比指数90と他系統(学部)に比べると比較的落ち込みが抑えられている。

 

※前年度を100とした指数。 ※駿台予備学校調べ。
【表1】私立大学一般選抜 系統別志願状況2ヶ年比較※駿台予備学校調べ。

 

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医学部の志願者減の背景を詳しく探るために「新型コロナウイルス感染症蔓延による経済への痛手は大きい。大手企業でもボーナスカットは避けられず、学費を払う親の懐状態を考え、私大医学部への進学を断念する受験生も少なからずいたのではないか」と聞くと、宮辺氏はこう説明する。

 

「そういった家庭もあるかもしれませんが、その数が2021年度の入試動向を変える程ではなかったようです。そもそも医学部の学費が抑えられ勤労者世帯でも手の届く学費の大学も増えていますし(【第1回】「コロナ禍でも国公立大医学部志願者数は前年同水準…根強い医学部人気の背景」参照)、私立大医学部受験を希望する生徒の家庭では、経済的な面を踏まえて我が子の夢を応援しているもの。それに本気で医師になると決めた生徒たちには、さまざまな奨学金が用意されています」

 

フリーライター

ビジネス系出版社での記者兼編集者を経て、フリーライターとして独立。医療、教育、生き方、ビジネス分野で活動する。時代の価値観が大きく変わる昨今、時代を問わず普遍的なもの、守り続ければならないものは何かを探求するべく試行錯誤を続ける。

著者紹介

連載2021年度大学入学共通テスト元年の医学部入試を振り返る

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