(※写真はイメージです/PIXTA)

本連載は、三井住友DSアセットマネジメント株式会社が提供するデイリーマーケットレポートを転載したものです。

政策金利を4.5%に引き上げ

■メキシコ銀行(中央銀行、中銀)は8月12日に金融政策決定会合を開き、政策金利を4.25%から4.5%に引き上げました。中銀は前回6月の会合で2年半ぶりの利上げに踏み切りましたが、今回で2回連続での利上げとなります。

 

■最近発表された経済統計でも、インフレは引き続き中銀の物価誘導目標のレンジ上限を上回って推移しており、金融政策への信認を維持するためインフレへの断固たる姿勢を示した格好です。

 

(注)政策金利は2018年1月1日~2021年8月13日。消費者物価は前年同月比、2018年1月~2021年7月。 (出所)FactSet、メキシコ中央銀行のデータを基に三井住友DSアセットマネジメント作成
政策金利と消費者物価 (注)政策金利は2018年1月1日~2021年8月13日。消費者物価は前年同月比、2018年1月~2021年7月。
(出所)FactSet、メキシコ中央銀行のデータを基に三井住友DSアセットマネジメント作成

景気とインフレ見通しを上方修正

■人件費の上昇もありインフレの高止まりが広範囲に広がっていることから、今年の消費者物価上昇率の弊社予想を従来の5.0%から5.5%に引き上げました。

 

■また、米国景気の拡大に加え、雇用環境の改善にともなう内需の回復から、今年のGDP成長率の弊社予想を5.5%から5.7%に引き上げました。

 

■弊社では、予想を超えるインフレ高止まりの長期化と順調な景気回復を勘案し、年内に更に3回、計0.75%の追加利上げが実施されるものと予想しています。

 

(注1)データは2018年1月1日~2021年8月13日。 (注2)メキシコペソ/米ドルは逆目盛。 (出所)FactSetのデータを基に三井住友DSアセットマネジメント作成
メキシコペソ (注1)データは2018年1月1日~2021年8月13日。
(注2)メキシコペソ/米ドルは逆目盛。
(出所)FactSetのデータを基に三井住友DSアセットマネジメント作成

メキシコペソは堅調、デルタ型蔓延と米国の金融政策には注意

■順調な景気回復や金融引き締めによる短期金利の上昇基調から、メキシコペソは引き続き堅調な推移が続くものと見込まれます。

 

■ただし、足元で新型コロナウイルスのデルタ型の感染が急速に拡大しており、景気への影響を注視する必要がありそうです。また、米国の金融政策の変更が予想外のスピードで進む場合には、資本の海外流出への懸念からメキシコペソも調整する可能性があり、注意が必要です。

 

 

※当レポートの閲覧に当たっては【ご注意】をご参照ください(見当たらない場合は関連記事『メキシコ中銀は政策金利を引き上げ』を参照)。

 

(2021年8月16日)

 

関連マーケットレポート

 

【ご注意】
●当資料は、情報提供を目的として、三井住友DSアセットマネジメントが作成したものです。特定の投資信託、生命保険、株式、債券等の売買を推奨・勧誘するものではありません。
●当資料に基づいて取られた投資行動の結果については、三井住友DSアセットマネジメント、幻冬舎グループは責任を負いません。
●当資料の内容は作成基準日現在のものであり、将来予告なく変更されることがあります。
●当資料に市場環境等についてのデータ・分析等が含まれる場合、それらは過去の実績及び将来の予想であり、今後の市場環境等を保証するものではありません。
●当資料は三井住友DSアセットマネジメントが信頼性が高いと判断した情報等に基づき作成しておりますが、その正確性・完全性を保証するものではありません。
●当資料にインデックス・統計資料等が記載される場合、それらの知的所有権その他の一切の権利は、その発行者および許諾者に帰属します。
●当資料に掲載されている写真がある場合、写真はイメージであり、本文とは関係ない場合があります。

人気記事ランキング

  • デイリー
  • 週間
  • 月間

メルマガ会員登録者の
ご案内

メルマガ会員限定記事をお読みいただける他、新着記事の一覧をメールで配信。カメハメハ倶楽部主催の各種セミナー案内等、知的武装をし、行動するための情報を厳選してお届けします。

メルマガ登録
会員向けセミナーの一覧