預金には2種類ある…違いは「払戻し」のタイミング
Q2.「預金は、要求払預金と定期性預金の2つに分けられます。それぞれどのようなものか、またその違いをお分かりですか?」
⇒A. 普通預金のように請求があればいつでも払戻しが請求できる要求払預金と、定期預金のように一定期間が経過しないと払戻請求できない定期性預金があります。
<解説1>要求払預金と定期性預金
要求払預金とは、預金者の要求により直ちに払い戻される預金の総称で、流動性預金とも言われます。普通預金、当座預金、通知預金、納税準備預金、別段預金、外貨普通預金などがあります。
一方、定期性預金は預入れから一定期間(満期日)まで原則として引出しができない代わりに、要求払預金と比べ金利が高く設定されています。スーパー定期預金、期日指定定期預金、大口定期預金、変動金利定期預金、積立定期預金、譲渡性預金(CD)、外貨定期預金などがあります。
同じ「預金」でもこんなにある…使い道も様々
<解説2>要求払預金の種類
①普通預金:いつでも預入れ・引出しのできる預金として、個人の家計・貯蓄のほか企業などの事業用預金としても利用されています。
②当座預金:小切手や手形の支払資金として預け入れる預金で、主に企業の資金決済口座として利用されています。
③通知預金:預入れ後、7日間の据置きが必要で、払戻日の2日前までに予告すれば払い戻しができます。
④納税準備預金:納税義務者が納税に備えるためのもので、その払戻しは原則納税に充てる目的だけに限られます。
⑤別段預金:雑預金とも呼ばれ、他のいずれの預金にも属さない一時的な預り金、ないし保管金を管理するために設けられる預金です。
⑥外貨普通預金:外貨建ての預金で、国内の円普通預金と同じ仕組みです。
<解説3>定期性預金の種類
①スーパー定期預金:一般的に預入金額が300万円未満で満期期間の定めがあるものを言います。
②期日指定定期預金:預入期間が1年以上で、1年間の据置期間経過後は、前もって解約告知をすれば、金額にかかわらず払い戻すことができます。
③大口定期預金:最低預入金額が1,000万円以上の比較的金額の大きい定期預金です。
④変動金利定期預金:預入日から満期日までの間に、一定幅の市場金利の変動があった場合に連動して適用金利が変わります。
⑤積立定期預金:一定の期間を定め、毎月またはいつでも一定または任意の金額を預け入れ、満期日にまとめて受け取ることができます。
⑥譲渡性預金(CD):第三者に譲渡可能な定期預金で、その金利は現先市場や手形市場などの金利動向に強く影響されます。期間中の中途解約はできませんが、流通市場においてCD現先などにより資金化することができます。
<譲渡性預金(CD)の特徴>
●満期日以後に一括して払戻し
●譲渡可能(中途転売可能)
●預金保険の対象ではない
●満期日以後は利息を付けない
●発行者の経営・財務状況の変化およびそれらに関する外部評価等により、損失を被ることがある 等
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⑦外貨定期預金:外貨建ての預金で、国内の円定期預金と同じ仕組みです。
大村 博
FXソリューションズ代表、外国為替コンサルタント
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