マネープランは「人生プラン」であり、「戦略」である
「そもそも自分はそんなに長く働きたくない」と思っている人も多いでしょう。その気持ちはよく分かります。会社での仕事は面白くないし、身体的にも精神的にもしんどいと感じているからだと思います。仕事や働くことに対するイメージをなかなか変えられないのはもっともなことです。
それでも筆者が「定年ひとり起業」という新しい働き方を勧めるのは、老後資金の不安がなくなるマネープランを立てることが可能になるからです。
マネープランは「人生プラン」であり、「戦略」だと筆者は捉えています。
人生の悩みの9割以上は「お金」で解決できると言われています。筆者の経験でもその通りです。
また、「お金」「孤独」「健康」という定年後3大不安のなかで、最も多くの人が切実に感じているのが「お金」の不安なのです。
そしてその不安は、2019年に金融庁から公表された報告書をきっかけに拡がった「老後資金2000万円不足問題」によって、決定的な不安となりました。
人生100年時代のマネープランは「人生プラン」そのものなのです。
老後のマネープランで重要となる「3つのポイント」
では、老後のマネープランを考える際になにが最も重要なポイントになるのかを考えてみましょう。
結論から言えば、マネープランは収入、資産、年金額、相続見込みやライフスタイル(消費スタイル)などによって、100人いれば100通りのプランとなります。
ただ、そこに共通する重要なポイントは以下の3点に集約されます。
1.何歳まで働くのか
2.何歳から年金を受け取るのか
3.どんなライフスタイルを送るのか
つまり、働き方やライフスタイル(住む場所プラス消費スタイル)によって、前提条件が大きく変わり、家計のキャッシュフローも変わってくるということです。
だからこそマネープランはすなわち、「人生プラン」そのものになるのです。
しかしながら、老後マネープランには万人に当てはまる正解とか、ベストな選択があるわけではありません。
個人個人の価値観や生き方に関わる問題であり、筆者が考えるマネープランが読者の皆さんにとってもいいものとは限りません。
したがって、これから筆者がどのような考え方でマネープランを作成し、戦略を立てているのかを紹介しますので、ぜひそれを叩き台や基準にしながら、また人によっては「反面教師」にしながら、ぜひ自らの手でマネープランや人生設計を立ててみてください。
あなたは、筆者のプランをひとつのキッカケにしながら、そこに自分の価値観や人生観を加えて修正することによって、大切な視点を見落とすことなく自らのマネープランを作ることができるのではないかと思うのです。
では前述した重要ポイント3点を順に見ていきます。
1点目の「何歳まで働くか」は、言い換えれば、年金以外のフロー収入が何歳まで入ってくるのかということです。
実はこれがその他2つのポイントも左右する最も重要な要素になります。
例えば、現役の会社員時代にいかに収入が多かった人でも、退職して年金生活者(年金収入のみで生活する人)になれば、収入は低位フラットとなり、ゆとりある生活をしようと思えば、預貯金などの資産を取り崩す生活にならざるを得ません。
人生100年時代と言われ、何歳まで生きるか誰にもわからない中、毎月預貯金が減っていく状況になると、誰もが大きな不安を感じるようになるのです。
大手企業の会社員が「役員になるかどうか」「取締役になるかどうか」が出世の最大の分岐点だと考えるのはそのためです。
取締役になれば、退職金をもらった後で高収入が続き、さらに出世して役員在任期間が長いほど高収入の期間が長く続きます。
多くの一般社員の年収が激減するのと比べ、ここで大きな差がつくのです。
さらに、役員経験者となればグループ会社(子会社)の幹部に天下って現役としての収入がさらに長く続きます。
官僚の天下りなども基本的には同じ構図で、そういう方々はそもそもこの本を読む必要はありません。
しかし、そういう恵まれた会社員や公務員は稀でしょう。
また出世は実力だけで決まるものではなく、むしろ運やめぐり合わせ(たまたま若い時の上司が出世して引き上げられるなど)の要素も強いので、基本的に自らコントロールできません。
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