全国で使えるQuoカードが株主優待の場合も
消費者とまったく縁がない企業では、最近であれば「Quoカード」を配る例が目立ちます。これなどは金券ですし、たとえば、小売業では自宅の周辺にお店がないと不便ですので、宝の持ち腐れということになりかねず、そういった意味で、全国で使えるQuoカードはどんな投資家にとってもありがたいかもしれません。
ここで注意したいのは、自分が使えるかどうかということ。ただでもらえるものなので、もらって損はないですが、優待狙いの場合、まず自分が使えるかどうかを確認したほうがいいでしょう。
さらに、企業のなかには、長い期間保有している株主──と条件をつけているところも少なくありません。保有株数によって、内容が変わるのは当然としても、最近では保有している期間(基準となるのは、権利確定が何回目かになります)も重視するので、特に短期間でゲットしようと考えている方はそうした条件にも注意する必要があります。
こうした条件をクリアしたら、あとは優待の内容を利回り換算してみましょう。
たとえば、10万円の投資額で1万円の商品券という優待であれば、実質的に1割も利益が生じたのと同じになるので狙い目が大きいでしょう。
あとは、内容が自分に合うかどうかです。たとえば、映画会社、興行会社の優待は厚めの企業が多いのですが、「映画なんか、話題作であっても、まったく観ない!」という人にとっては、たとえ厚い優待制度であっても価値がありません。そのあたりもよく考えて狙うのが良いと思います。
雨宮京子
雨宮総研代表