年収1千万円以上、貯蓄が数千万円必要なメガバンク
金融機関からの融資は、単純に借りればいいというものではありません。金融機関によって金利は異なりますから、どこで借りるかによって収支のバランスは大きく変わってきます。融資を受ける前に綿密にリサーチし、ベストな金融機関を選ぶようにしましょう。
実は、融資を受ける際はエリアが非常に重要なポイントになります。原則として、物件のあるエリア、あるいは自分の居住地に支店がない金融機関から融資を受けるのは厳しいからです。
例えば、あなたが東京都内在住で、大阪にしか支店がない信用金庫から融資を受けたいとします。この場合、融資が受けられるのは大阪の物件を購入するケースのみと考えてください。大阪以外の都道府県の物件を購入する場合は、審査はまず通りません。融資を受けたい金融機関を見つけたら、まずは「どこに支店があるか」を確認しましょう。
「メガバンク」は全国各地に支店がありますから、エリアを気にする必要はありません。ただデメリットとして、審査が非常に厳しいです。年収1000万円以上、さらに貯蓄が数千万円はないと審査に通るのは難しいでしょう。
地方銀行の融資は本人の居住地がポイントに
この基準を満たす方はごく一部ですから、多くの方は「地方銀行」からの融資を検討することになります。
地方銀行から融資を受けるための第一条件は、本人の居住地に支店があること。さらに、物件のエリアにも支店があればベストです。千葉県在住の方は千葉銀行、長野県在住であれば八十二銀行などが候補になります。
地方銀行の中には、首都圏在住の人にも積極的に融資を行っている銀行もあります。とくに不動産投資には門戸を広く構えている銀行もあるので、地方銀行を候補先にする検討の価値は十分にあるでしょう。
地方銀行の金利は、メガバンクに比べると若干高めです。しかし審査基準はずっと緩いですし、不動産投資に積極的な地方銀行も多く存在します。メガバンクの審査に自信がない方は、居住エリアの地方銀行を最初にリサーチするといいでしょう。
そして、より地元密着型の展開をしているのが「信用金庫」です。営業エリア内の居住者しか会員になることはできませんが、柔軟性が高さが最大の特長といえるでしょう。
金利は比較的高めですが、信頼関係を築けば引き下げてくれることもあります。返済は数十年に及ぶこともありますから、信用金庫と長くお付き合いをしていけば大きなメリットがあるかもしれません。
女性の場合、日本政策金融公庫の融資も強い味方
また、特殊な金融機関の一つが「日本政策金融公庫」です。政府が出資している機関で、投資というよりは事業者ローンとして融資をしてくれます。そして、最大の特長が女性起業家支援です。通常は4800万円が限度額になりますが、女性起業家や新規開業の場合は7200万円(2016年4月現在)まで融資が受けられます。融資期間は短めですが、不動産投資家をめざす女性にとっては強い味方になってくれるでしょう。
個人属性に自信がない方には、ノンバンクがお勧めです。金利は高めですが審査が甘く、特に不動産投資の場合は積極的に貸し出してくれます。ただ正規の銀行ではありませんので、その他の金融機関からの印象はあまりよくありません。どうしても審査が通らないときの、頼みの綱として考えておくといいでしょう。
このように、金融機関の選択肢は多種多様です。パッケージなどを詳しくリサーチし、自分に合った金融機関を探してみてください。