損をしないで株主優待をゲットするテクニック
さて最近では、権利付き最終日近辺に株価が高値をつけて、権利落ち日からさっぱり株価が戻ってこない銘柄が少なくありません。割り切って優待を狙うだけなら別ですが、どんなに株主優待が欲しいからと言って、買った株価より安く、長期で保有しても買値に戻らないのでは企業に投資をする意味がなくなってしまいます。
そうした場合、なるべく損をせずに株主優待をゲットできるテクニックがあるのです。最近、流行っている投資法もあります。それらを含め、株主優待にとても便利なものを以下に紹介してみましょう。
■どんな株主優待があるか調べる
株主優待ですぐに思い浮かぶのは、航空券の優待割引券ではないでしょうか。JAL、ANAの優待は以前からあり、飛行機を利用する人にとっては、正規の料金に比べて格安で搭乗することができるので、株にあまり興味がない、詳しくない人でも、この2社だけは優待目的で投資し、何年も保有し続ける人が少なくありません。たくさんの銘柄を保有している投資家でも、自身のポートフォリオにこの2社を加える人もいます。
さて、まずはどんな優待があるか確認してみましょう。
調べる方法としては、いくつかありますが、株主優待検索という便利なサイトがあるので利用してはいかがでしょうか?
優待の内容を、食料・飲食券、交通、旅行、宿泊、趣味、娯楽、日用品、家電、ファッション、スポーツ、女性向け、継続保有特典、おもしろ優待など、項目ごとにチェックできるので、まずは自分の好みにあったものを調べてみましょう。
そのほか、いつ買えばいいのかといった「優待権利確定月」、売買テクニックとして「つなぎ売り」、自分の好みを反映させる「こだわり条件」などで検索できます。
■主優待をタダ取り狙い
株主優待は、直前に狙った銘柄を買って、権利を取ったあとにすぐに売ることも可能で、「1日だけ持てばいいのだから、手数料をちょっと払う程度で優待と配当金の分が丸儲けできる」と思っている人が多いかもしれません。
しかし、株は生き物みたいなもので、わずか1日で何があるかわからないものです。権利が確定する翌日に上がれば、値上がり益も合わせてゲットできるので言うことがないのですが、まず、そういった“おいしい話”はほとんどないと言っていいでしょう。
冷静に考えてみれば、同じ考えで投資する人はたくさんいるわけですから、権利を取ったあとの売りが集中しやすいため、株価が下がる可能性が極めて高いのです。実際には、優待だけを狙うというのはリスクが大きいと言えるかもしれません。権利を取った翌日に大きく下がり、〝高い優待券〟になってしまったという話をよく聞きます。